サステナビリティに関する考え方

【お客様第一】

当社は創業以来「お客様第一」を理念として業務を行って参りました。
1950年の創業当時制定された社是(社訓)は冒頭に「内外ともに誠実第一」を掲げ、「お客様本位の経営を行い、顧客層は投機家よりも投資家に重点を置き、良い相談相手になること」を経営の根本方針として取り組んで参りました。

このように1950年代からお客様との信頼関係を重視して参りましたが、そうした考え方を徹底し、長期的な観点から企業価値の持続的向上を目指すべく、1998年にビジネスモデルを大きく転換しました。
具体的には、それまでの株式を中心とする商品の比較的短期間の売買に主眼を置くフロー中心のビジネスモデルから、お客様へ資産運用のアドバイスを行いながら、中長期的な観点に立ってお客様の資産形成のお手伝いをするというストック型のビジネスモデルへの転換です。

【改革の断行】

このビジネスモデルの転換を行うために、1998年当時としては画期的な以下の改革を打ち出しました。こうした改革の考え方は20数年経った現在にも十分通用するものであり、当社の一貫した方針になっています。

  • 「預り資産」を経営の最重要項目にする
  • 営業の名称を「アドバイザー」に変更する
  • 支店の店頭の株価ボードを廃止する
  • カウンターを間仕切り相談型にする
  • アドバイザーの評価を預り資産の純増中心にする
  • コンプライアンス徹底のため「コンプライアンス委員会」を設置する

また、改革を打ち出した当時から、ストック型ビジネスモデルの進展を確認するための重要指標として、「コストカバー率」を重要視して来ました。この指標は、投資信託の信託報酬やラップフィーなど、預り資産から得られる当社の収入が、グループ全体の販売費・一般管理費をどの程度カバーしているかを表すもので、「コストカバー率」の上昇によりストック型ビジネスモデルの進捗を判定するものです。

この間、ガバナンス強化の一環として、我が国に制度が導入されて早々の2003年6月に「委員会設置会社」(現在の「指名委員会等設置会社」)に移行しました。この体制は、経営の基本方針や業務執行上の重要な事項を決定し、執行役の業務執行を監督する取締役会の機能と業務を執行する執行役の機能を分離することにより、経営の迅速かつ的確な意思決定を実現するとともに、業務執行に関する監督機能を強化することを目的としたものであり、コーポレート・ガバナンスが最も適切に機能する仕組みであると考えています。

さらに、流通業における百貨店のように品揃えを豊富にすることや、ディスカウントストアのように低価格で勝負するのではなく、証券界のどのカテゴリーにも属さず、当社の強みを明示し差別化した「ブランド・ブティックハウス」になることを目標としました。現在も「今までの日本にない証券会社となる」取組みを継続しております。

【いちよし基準】

さらに2000年には、お客様にとって安心してお取引いただける証券会社であるために、当社が過去に取り扱った商品等の経験から、「複雑でお客様に説明することが困難であり、お客様も理解できないような商品」や「あきらかに中長期の資産形成にはそぐわないような商品」など、お客様のためにならない商品を取り扱わないことを明示した7つの原則を「いちよし基準」として定めました。

  • 公募仕組み債は取り扱いません。
  • 債券は高格付けのみとし、不適格債は取り扱いません。
  • 私募ファンドは取り扱いません。
  • 個別外国株は、勧誘しません。
  • 投信運用会社は、信頼性と継続性で選びます。
  • 先物・オプションは勧誘しません。
  • FX(外為証拠金取引)は取り扱いません。

この「いちよし基準」は、2009年に「『売れる商品でも、売らない信念。』私たちは、お断りする事があります。」という標語をつけ、お客様本位のポリシーとして明確に宣言しました。これをポスターにし当社ホームページや各支店の店頭に掲示することで、お客様に公表し、実行しております。
また、「いちよし基準」は「個人のお客様向け商品の原理原則」であり、商品やサービスの導入等に当たってはこの基準に基づき選定を行っています。

さらに2020年、「『お客様独自のオーダーを仕立てる信念。』私たちは、為すべき事があります。」というポリシーを宣言しました。これは「お客様のためにやらないこと」を宣言した「売れる商品でも、売らない信念。」を前に進め、「お客様のために為すべきこと」を宣言したもので、お客様本位のポリシーを更に強化し、経営の新たな軸となっています。

【いちよしのクレド】

当社が目指すストック型ビジネスモデルの基本であるお客様本位の姿勢をより徹底し、当社が培ってきた考え方を全社員に浸透させるため、2006年に「いちよしのクレド」を制定しました。
「クレド」とは「信条、志、約束」を意味し、過去、現在、未来を貫く当社の考え方の根幹となるもので、当社社員はこの考え方を共有し、「いちよしのクレド」を記した名刺サイズの「折りたたみ式カード」を常時携帯しています。
また、月に一度、全店放送にて「いちよしのクレド」の行動指針(感謝・誠実・勇気・迅速・継続)を実践し、お客様満足度の高い実績のあった資産アドバイザーから、全役職員の模範(ベストプラクティス)となる発表を行う「クレドアワー」を開催し、企業文化の定着に努めています。

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