いちよしマングローブの森プロジェクト
いちよし証券は、2009年度から「国際環境NGO FoE Japan」への支援活動を行っております。いちよし証券は、主に当社の収益の一部から定期的に行う寄付活動、そして当社役職員による寄付活動を通じて、マングローブの森の再生に協力しています。
「いちよしマングローブの森プロジェクト」の累計植林本数は2023年度までの活動で累計480,000本になりました。2014年から活動がスタートしたプカロンガン市は、より深刻な海面上昇影響を受けているため 「適応対策」だけでは間に合わないほどの被害に直面しており、2015年度からは 「気候変動被害を受けるコミュニティ支援プロジェクト」として、被災した住民の支援活動を行っています。
累計植林本数の推移

地球温暖化から人々の生活を守るマングローブの森

加速する地球温暖化は、途上国の貧困地域に特に深刻な影響を及ぼすと言われています。東南アジアの漁村は貧困地域が多く、地球温暖化影響の海面上昇による沿岸侵食や浸水被害、高波を防ぐための資金や手段もないまま、人々は頻発する自然災害に戸惑うばかりです。
高波により漁師は沖に出る機会を失い、養殖業者は海面上昇により養殖池と魚を失いました。生計手段や住居を失う人々は増加し、浸水による不衛生な環境は健康被害を拡大させています。
そこで、海岸に植生し、高波の緩和や内陸部への浸水を防止するマングローブの森の働きに期待が高まり、保全の重要性が高まっています。
インドネシア・ジャワ島 マングローブの森の再生活動

寄付金は、国際環境NGO FoE Japanにより、インドネシア・ジャワ島のマングローブ植林と保全活動に役立てられます。
マングローブは、防災の役割だけでなく、豊かな生態系のバランスを保つ作用、水の浄化作用を持っています。マングローブの森の豊かさは、自然に依存して生活する現地の住民の利益に繋がります。

活動地では、数十年前にエビの養殖ブームに伴い、マングローブの森が大幅に伐採されてしまいました。しかし、自然災害の脅威を目の当たりにする今、人々はマングローブの重要性を再認識しています。マングローブ再生活動は、植林計画から植林後の管理まで全て住民主体で実施され、将来に渡って豊かな森が維持されることが期待されます。
- マングローブは、温暖化の原因となる温室効果ガスを他の植物よりも多く吸収し、温暖化防止にも貢献します。
気候変動被害を受けるコミュニティ支援プロジェクト
2015年度から動き出したプカロンガン市 バンドゥンガン村でのプロジェクト。気候変動の影響を受けるインドネシアの人々の声を可視化するため、FoE Japan は証言を集め、映像に記録しています。
これまでの活動状況
2023年
避難・防災シミュレーションの作成(バンドゥンガン村)/救命研修の実施(バンドゥンガン村)/持続可能な養殖業のための環境調査、研修、養殖手法の検討、パイロット事業の導入/海岸集落からの避難住民からの聞き取り(スムット村)、行政との集団移転に関する意見交換、住民ニーズ調査/これまでの支援事業のフォローアップ等/5村(スムット村・ウォノクルトクロン村・トラトゥバン村・アピ・アピ村・プチャカラン村)にて植林事業を実施参加型植林計画の策定/防波堤の設置→崩壊→移転/マングローブ、海岸林の植林/防波堤、植林したマングローブの管理/マングローブ植林と海岸クリーンキャンペーン
2023年活動詳細2022年
バンドゥンガン村における災害シミュレーションを作成/バンドゥンガン村における救命救急研修を実施/海岸の住宅が破壊され、多くの世帯が避難するスムット村の住民からの聞き取り/5つの村(スムット村、ウォノクルト クロン村、トラトゥバン村、アピ・アピ村、プチャカラン村)に5種類のマングローブと松を合計25,000本を植林/マングローブ植林木保護のため、海岸に100mの竹の防波堤を設置/マングローブ植林と海岸クリーンキャンペーンの実施 など
2022年活動詳細2021年
防災システムの構築/避難計画の策定/災害対策チームの設置/持続可能な養殖業による生計回復/
2021年活動詳細
浸水で壊れた養殖場に網を設置、堤防の修復(17,610㎡)5つの村(スモネット村、ウォノクルトクロン村、トラトゥバン村、アピ・アピ村、プチャカラン村)にマングローブ(松を含む)30,000本を植林
マングローブ保護のため海岸に45mの防波堤を設置(アピ・アピ村) など2020年
浸水地適応型トイレの住民主体の運営管理体制の構築、メンテナンス技術の向上/
2020年活動詳細
公衆衛生キャンペーンの実施/浸水地適用型作物栽培の導入/
衛生対策物資の配布/洪水緊急支援の実施(プカロンガン市)
マングローブ25,000本植林(プカロンガン県アピアピ村、スムット村)
ウォノコルト海岸への竹と土嚢の防波堤の設置(アピアピ村) など2019年
浸水地適応型トイレを住民参加型で設置(プカロンガン市)
2019年活動詳細
日本人大学生のスタディーツアー受け入れ(プラロンガン市)
洪水被災者支援(2020年2月 プカロンガン市)
スマラン市タパック村マングロ-ブのモニタリング、開発計画に関して行政と交渉
マングローブ25,000本植林(新しい植林地 プカロンガン県アピアピ村)2018年
気候変動に関する住民対象学習会の開催 (バンドゥンガン村)
2018年活動詳細
浸水地におけるジェンダー問題の調査、女性グループとの懇談 (バンドゥンガン村)
高潮被害を受けたマングローブ、護岸の再生についての住民との協議(タパック村)
マングローブ25,000本植林(ジュルックサリ村)2017年
気候変動による損失と被害実態調査(プカロンガン市 バンドゥンガン村)
マングローブ40,000本植林(新しい植林地 ジュルックサリ村)写真:「FoE Japan」の柳井さん・篠原さんと共にシンポジウムのために来日した現地パートナーNGO団体 「BINTARI財団」のArief Khristantoさん・Amalia Wulansariさんが活動報告に来てくださいました。
2017年活動詳細2016年
小学生向けマングローブ環境教育(スマラン市)
2016年活動詳細
マングローブ25,000本植林
「損失と被害」の実態調査(プカロンガン市 バンドゥンガン村)2015年
スマラン市タパック村の女性グループの活動支援
2015年活動詳細
マングローブ25,000本植林
「気候変動被害を受けるコミュニティ支援プロジェクト」スタート2014年
プカロンガン市バンドゥンガン村での支援開始
2014年活動詳細
スマラン市女性の保全活動参加の促進
マングローブ40,000本植林2013年
プカロンガン市ステークホルダーワークショップ開催
2013年活動詳細
プカロンガン市住民研修
マングローブ40,000本植林2012年
マングローブ40,000本植林、護岸整備
2012年活動詳細
スマラン市の女性のエンパワーメント(海産物加工)2011年
市議会議員の視察→マングローブ保護区へ
2011年活動詳細
マングローブ40,000本植林、古タイヤ護岸設置と改修
スマラン市 カラガニャール村・プカロンガン市での活動開始2010年
スマラン市 タパック村マングローブ作業部会設立
2010年活動詳細
エコツーリズム研修→ツアー受け入れ
マングローブ40,000本植林、古タイヤ護岸設置2009年
スマラン市 タパック村にて住民研修
2009年活動詳細
マングローブ35,000本植林、古タイヤ護岸設置
FoE Japanとは

FoE Japan は、地球規模での環境問題に取り組む国際環境NGOです。世界74カ国に200万人のサポーターを持つFoE のメンバーとして、日本では1980年から活動を続けてきました。気候変動や森林破壊、途上国の開発援助などの国際的な環境問題への取り組みから、国内における脱・使い捨て社会の実現に向けた活動など、幅広く活動を行っています。

