株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさんは、お金の話は社会に出てから大切なので、家族にもその内容をわかりやすく伝えています。今では、奥様のA子さん、高校生の長女Y、中学生の長男Sも投資に興味を持つようになりました。今日はTさんが、家でテレワークをしているようです。

Y：なんか、パパが平日の昼間に家にいるのって違和感ある（笑）。

T：新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、会社から在宅勤務の指示が出ているからね。YもSも学校が休校になって、平日に家族がそろって家にいるなんて今までなかったことだよね。

A子：私はパパが家にいてくれると助かるわ。ちょっとした頼みごとができるもの。

T：ママが助かるのは良いことだよね。今、働き方改革の一つとしてテレワークが注目されているけれど、時間や場所にとらわれず、多様な人が多様な働き方を実現するために大切なことだと思うよ。

Y：私の友達のパパも皆、今は在宅勤務みたいよ。今までテレワークの導入が進まなかった企業でも、この機会に実施するところが増えたみたいね。

T：テレワークの導入企業は年々増加しているけれど、特に最近は地震、台風や豪雨などの自然災害が頻発して交通機関がストップしてしまったり、今回のようなウイルス感染だってまた発生するかもしれない。今後は一段と導入する企業が増えていくだろうね。

S：じゃあ、これからはカフェとかでも気軽に仕事ができるようになるんだね！

T：うーん。どうだろうね。まず、全ての企業でテレワークを導入できるわけではないよね。業種によって向き不向きがあって、運輸や郵便など、実際にモノを運ぶ仕事には不向きかもしれないね。一方で、情報通信や金融・保険業界など、オフィスワークが中心の企業では、すでに高い割合で導入が進んでいるようだよ。

A子：運輸業界で進んでいる働き方改革については、以前も話をしたわね （第183話　長時間労働・低賃金…物流で進む働き方改革） 。確かに、テレワークは難しいわね。

S：確かにそうだね。

T：また、現在テレワークを導入していない企業では、情報が第三者に漏れることや労務・人事管理の難しさに不安を感じているところもあるようだ。たとえば、カフェで仕事をしていて、隣の人に機密情報を見られてしまってはいけないよね。

S：なるほどね。テレワークも結構難しいね。

A子：最近はオンライン会議システムやオンライン授業が注目されたり、家で仕事ができたり、授業が受けられるための仕組みづくりが進んでいるよね。そういったシステムに関わっている企業は、これから有望そうね。

T：そうだね。それに、在宅勤務だけでなく、サテライトオフィスなど、安心して仕事ができる場所を提供している企業も良さそうだよね。そういったテレワーク関連の企業に注目してみるのも面白そうだね。

（この項終わり。次回4/1「冷凍食品が過去最大の消費量に 要因は…？」掲載予定）