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第301話 「ハワイ人気」が復活 国際旅客需要に回復の兆し

2022.05.18

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、初夏の日差しの公園で散歩をしながら投資談義を行っています。


神様:今年のゴールデンウィークはどこかへ行きましたか?

T:はい。家族で国内旅行へ行きました。新幹線を使いましたが、けっこう混雑していましたよ。

神様:今年は、実に3年ぶりに緊急事態宣言やまん延防止等重点措置のないゴールデンウィークとなりました。徐々にではありますが、以前の日常が戻りつつあるのは大変嬉しいことです。

T:ニュースで見ましたが、海外旅行も久々の賑わいだったようですね。

神様:今日はその話をしましょう。2020年4月に7都道府県に対して緊急事態宣言が発出され、海外渡航も大きく制限されました。その結果、2020年4月の出国日本人数は約4,000人にまで減少しました。それ以来、徐々に緩和されているものの、海外渡航、そして航空便の利用は低い水準が続いています。

T:オミクロン株やその他の変異株の感染があるものの、ワクチン接種が進んだことにより以前とは状況が変わってきましたよね。海外では出入国規制の緩和が進み、脱マスクも進んでいるなど、状況が変化していることを感じます。

神様:日本では海外に比べて厳しい出入国規制が続いてきました。しかし、今年の3月1日より、指定された国・地域以外からの帰国者であり、ワクチンの3回目を接種した人については入国後の自宅等待機を求めないこととなり、少しずつ規制緩和の動きが出ています。

T:厚労省によれば4月28日現在で、入国後に3日間の待機を求める指定国・地域としては、ロシア、トルコ、スリランカ、韓国、エジプトなど10カ国が挙げられています。それ以外の国であれば、3回目のワクチンを接種していれば海外旅行に行っても帰国後に自宅等待機しなくて良いということですよね。

神様:その通りです。このような規制緩和によって航空旅客需要が拡大されることを見据えて、各航空会社は国際線の提供座席数を拡大しています。4月22日に各航空会社が公表した国際線のゴールデンウィーク期間予約状況を見ると予約数が前年の約5倍となったことがわかりました。またゴールデンウィークの利用実績も前年から改善し、需要回復の兆しが見られます。特に、ハワイ線では大手航空会社で前年比の9倍以上となり、ピークの日にはほぼ満席となるなど、ハワイ人気の復活の兆しが見られました。

T:各旅行会社でハワイ向けのツアーが再開されたのですよね。

神様:ハワイでは3月25日に屋内でのマスク着用義務を解除され、渡航条件も変更されるなど、観光客を受け入れる準備が進められてきました。しかし、コロナ禍前の2019年と比較すると、国際線の利用状況は2割から3割程度です。まだまだ低水準であり、今後のさらなる規制緩和が待たれます。

T:今後はゴールデンウィーク後の感染状況を見極めた後、規制緩和のあり方を検討するということですね。

神様:岸田総理は5月の英国での記者会見で「連休後の感染状況をしっかり見極めた上で、6月にも、専門家の見解も踏まえつつ、水際対策を含め、コロナ対策を段階的に見直し、日常を更に取り戻していきたい」と表明しています。出入国による水際対策の緩和だけでなく、国内活動の緩和も対象となるでしょう。

T:ゴールデンウィーク直後の感染者数は増加傾向にあるようですが、今後コロナ対策が進み旅行業界が回復することに期待したいと思います。

(この項終わり。次回5/25「2025年万博で導入へ 交通を変える「空飛ぶクルマ」とは?」掲載予定)

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