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第498話 バーコードが二次元に?いま米国で進む「商品情報コード革命」とは

2026.06.03

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、都内ホテルのラウンジで投資談義を行っています。


神様:さてTさん、「GS1」をご存知ですか?

T:GS1、聞いたことがあるような気がしますが…一体何でしょうか?

神様:では、JANコードはご存知ですか?

T:はい。JANコードは商品などに貼ってあるバーコードのことですよね。

神様:JANコードとは正確には、商品を識別するための世界共通のコードです。例えばTさんが商品を独自に開発し、それを販売したい場合、商品にはJANコードが必要となるでしょう。日本であればJANコードはGS1 Japan(一般財団法人流通システム開発センター)に申請し、コードの貸与を受けます。

T:なるほど。GS1とはJANコードを管理している団体のことですか。

神様:その通りです。GS1は世界110カ国以上の国・地域が加盟する国際的な流通標準化機関です。実は今、このJANコードにある“改革”が起こっています。GS1の米国組織であるGS1 USは「2027年末までに世界的に小売向けの商品へ二次元コードを導入する」という新ガイドライン「Sunrise 2027(サンライズ 2027)」を推進しています。これまで50年以上にわたって使われてきた一次元バーコードに大改革が迫っています。

T:二次元コードと言えば、QRコードのことですよね?

神様:その通りです。QRコードはデンソーウェーブ社の登録商標ですが、実は二次元コードを発明したのは日本なのです。

T:1994年にデンソーウェーブ社の開発者によって開発されたのですよね。それがより世界的に活用されていくのはうれしいですね。しかしなぜ今、二次元コードを推進しているのでしょうか?

神様:二次元コードの情報量は一次元バーコードの数十倍から数百倍とされています。一次元バーコードでは「どの事業所のどの商品か」しか表せませんが、二次元コードであれば、賞味期限やロット番号などの情報も一緒に表現することができます。また、二次元コードであれば、消費者がスマートフォンで情報にアクセスすることができます。商品を手に取ったその場で、より詳しい商品情報を得ることができるようになるのもメリットのひとつでしょう。

T:情報が多く得られるほど、消費者には商品への信頼感が生まれますね。

神様:また、電子商取引(EC)の急成長も要因のひとつです。これまで事業者は在庫管理、トレーサビリティの向上、そしてブランドの保護を行っていくためには、ひとつの商品に一次元バーコードを複数ラベリングし、スキャンするなどの煩雑な業務が必要とされました。二次元コードであればひとつで済みます。

T:なるほど。業務の効率化が図られますね。ところで、トレーサビリティとは何でしょうか?

神様:トレーサビリティとは、商品のサプライチェーンを見える化し、原材料の調達から生産者、流通・仕入れ先、販売元などを記録して、追跡可能な状態にすることを言います。例えば、食品では食中毒などの問題が発生した場合、それまでの過程が追跡可能であれば影響範囲を知ることができますし、迅速に回収することも可能となります。生産の過程が見える化されることで消費者が安心して購入でき、商品のブランド力の向上にも繋がっていくのです。

T:二次元コードが普及することで、より安心して商品を購入することができるようになる、ということですね。しかし、普及させるとなるとPOSシステムの対応の問題もありそうですね。

神様:おっしゃる通りです。「Sunrise 2027」は日本にも大きな影響をもたらします。POSだけでなく、例えば商品によっては一次元バーコードのみで事足りるケースもあるでしょう。しばらくは両タイプのコードを同時に読み取れるような高性能なコードリーダーが必要となるかもしれません。また、効率的なタグ付けも重要です。小売業に迫る”商品情報コード革命”は、新しい需要を生み出す力となるでしょう。

T:“二次元コード革命“による新しい商機の到来に注目したいと思います。

(この項終わり。次回6/10掲載予定)

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