兜のささやき兜のささやき

第6話 どんな銘柄を売買すると良いのか?

2016.07.06

株をいつ、どんな考え方で売り買いすると良いのかについて、兜町の『株の神様』からTさんは教えてもらいました。すると今度は、具体的にどんな会社(銘柄)を売り買いすれば良いのかが当然知りたくなります。その質問を神様にぶつけてみました。


T:株をいつ売買すれば良いか、特に市場全体のトレンドに反して『冬に麦わら帽子、夏に火鉢を買う勇気』(→第2話参照)についてはとても感銘を受けまして、今、その考え方でどんな会社の株を買おうか、あれこれ考えています。

神様:(嬉しそうに微笑んで)そう、それは良かった。

T:そこで今度は、具体的にどの銘柄を買えば良いのかを教えて頂きたくて…

神様:なるほど。では、今まではどんな会社の株を買っていたのですか?

T:新聞の一面でM&Aや新規事業、海外進出が大々的に取り上げられた企業ですとか、決算で大幅な増収増益が発表された企業ですとか…

神様:新聞の一面トップ記事に飛びついて、すぐに株を買ってはいけませんよ(きっぱりと)

T:(びっくりして)えっ、そうなのですか??

神様:決算報告や、合併・吸収、会社分割、新会社設立、配当増等の大きな動きを“材料”と言うのはあなたも知っているでしょう?

T:はい、画期的な新製品開発や新技術開発などの発表もそうですよね。

神様:そのような材料を、株を“買う”材料にしてはいけません。

T:すみません、いまひとつ意味がよくわからないのですが…

神様:ははは!! 「それでは何を材料に株を買えばいいのか?」という顔をしていますね。その話はまた、後でするとして、私が言いたいのは、良い材料が出た会社の株をすぐに買うのではなく、その後の株価の動きを見定めて判断しなさいということです。

T:なるほど。

神様:良い材料が出て、株価が上がったら、今までの株価が安かったと思いなさい。この場合、あなたがこの会社の株を既に持っていたとしたら、買い増すのではなく、むしろ、売り時であることが多いでしょう。

T:良い材料が出て株価が上がったら、買いではなくて売りかもしれないということなのですね。

神様:そう。逆に良い材料が出て、株が上がらなかったら、今までの株価は高かったと思いなさい。このことを材料出尽くしと言います。このような株に「これから伸びるのに割安だと」と思い、飛びついてもあまり株価は上がらず、おうおうにして怪我をしがちです。
(つづく)

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