兜のささやき兜のささやき

第7話 どんな銘柄を売買すると良いのか?(その2)

2016.07.13

兜町の株の神様が、「どんな会社の株を買うと良いのか」というTさんの質問に対して、「好調な決算等の“好材料”にすぐに飛びついてはならない」と答えていらっしゃいます。神様のささやきにもう少し耳を傾けてみましょう。


神様:あなたの初めのご質問は「どんな会社の株を買うと良いのか?」でしたね。私は、良い材料が出た会社の株価を見定め、上がれば売り時、あまり上がらなければ「成長を期待すれば割安」安易に飛びつかず買い控えなさいと話しました。

T:その通りです。なので、まだ「どんな会社の株を買うと良いのか?」というお答えは頂いてないように思います。

神様:その答えの一つとして、悪い材料に注目してみましょう。

T:前年に比べて収益が悪化したとか、不採算部門を売却したとか、配当減になった会社が対象になるということですか?

神様:そうです。そういう会社の株をあなたは今までどうしていましたか?

T:持っていれば、早目に売りました。持っていなければ、買う対象としては考えずに様子見でしたね。

神様:悪い材料ですぐに売ると、底値売りとなってしまい、後でもう少し待てばよかったと思うことはなかったですか?

T:(恥ずかしそうに)あ、結構ありました。

神様:(微笑みながら)悪い材料は、逆に『買い』の判断に使うと良いのですよ。

T:どういうことでしょう?

神様:悪い材料が出て、株価があまり下がらない場合は、そこが底値近くで買い時かもしれません。今後は経営のもって行き方次第では、上がる期待ができるということです。株価が下がる場合は、どこまで下がるかより注意深く見なければなりませんが、上昇に転じたらそこが底値で買い時の可能性があります。

T:なるほど!

神様:すなわち、材料は、株価が高かったのか?株価が安かったのか?を教えてくれるものであり、材料ですぐに売ったり、買ったりしても、儲かりにくいということです。

T:とても勉強になりました。良い材料で、飛びついて買うと、怪我をしがち。悪い材料ですぐに売りにいくと、底値売りになりがち。私がこれまで結構やってきたことです…

神様:逆に良い材料は売りの材料に、悪い材料は買いの材料に使うとよいかもしれないですね。何れにしても、材料が明らかになっても、慌てて判断するのではなく、その後の株価の上下を冷静に見定めることが重要です。

T:よくわかりました。

神様:ところで、材料以外にどんなことに着目して株を買うと良いのかをお話しましょうか?私はむしろ、それを重視しています。

T:えっ!是非お願いしたいです!!
(つづく)

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