兜町の株の神様に秘訣を教わっているTさんの奥様A子さんは、旦那Tさんが株にこれまで以上に熱心になっているのが心配でなりません。良家のお嬢様だったA子さんは、貯金が一番というような家庭に育ったため、そもそも株式投資に対してのイメージが懐疑的だった上に、旦那さんが「神様のささやきが聞こえる」等と言うものだから、「本当に大丈夫かしら？？」と真剣に悩んでいます。
そこで、フィナンシャル・プランナーの資格も持つ、友人のB美さんをランチに誘い、相談することにしました。

A子：最近うちの旦那がおかしくて（ため息混じりに）…。 株の神様のささやきが聞こえるとか言って、株式投資に夢中なのよ。

B美：あら、面白いじゃない。神様は怪しいけど（笑）。 どんなことをささやいてくれるのかしら（興味津々の表情で）。

A子：もう、他人事だと思って！私は株のことよくわからないからさぁ。投資したお金が失くなっちゃうのじゃないかと。心配で、心配で…。

B美：確かに株式投資にはリスクがあるわ。上がったり下がったりするし。ただ、株を保有することで、株主優待や配当金をもらえることもあるの。それを期待して始める人も増えているわ。

A子：ふーん、株主優待や配当金ねぇー。

B美：最初に株主優待について説明するわ。上場企業は約3,600社あるのだけど、そのうち1,200以上の会社が、色々な優待を実施しているの。自社商品はもちろん、各種割引券、テーマパークなどの施設利用券、商品券などなど。私は鉄道や航空会社の株を結構持っていて、それにホテルにもいくつか投資しているから、それらの優待を上手く組み合わせると国内の旅行でほぼタダで行けることもあるのよ。

A子：それで、あなた、しょっちゅう旅行に行っているのね。

B美：私は健康食品メーカーの株主でもあるのだけど、黑酢なんかの少々お高い商品がタダでもらえるし。ある飲食店チェーンでは、１0万の投資で6千円の分の食事券がもらえるのよ。

A子：なるほどね。

B美：もちろん優待の内容や、優待を受けられる最低限の株数は、企業によって違うので、その点は注意ね。優待を受けるために数十万円以上必要な企業もあれば、数千円から数万円分の株を保有するだけでゲットできる株主優待もあるの。その辺は、旦那さんに聞いてみたらどうかしら？

A子：あら、そう言えば、旦那は株主優待、いつ使っているのかしら？？ あんまり還元されていない気がするわ。

B美：そこは、突っ込まなければならないところかもね（笑）。
（つづく）