兜のささやき兜のささやき

第161話 世界に広がるジャポニズム!海外で人気の日本のコンテンツ

2019.06.26

株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさんは、お金の話は社会に出てから大切なので、家族にもその内容をわかりやすく伝えています。今では、奥様のA子さん、高校生の長女Y、中学生の長男Sも投資に興味を持つようになりました。今日は家族で湘南にドライブに来ていますが、渋滞にはまってしまったようです。


S:うわ、車も多いけど、この江ノ電の駅の周り、すごい人だね〜

Y:ここ、バスケットのマンガの聖地よね。最近はアジアを中心に、海外からの観光客が毎年増えているみたい。

A子:ユニフォームや制服着て写真撮っている人もいるわね。日本のマンガやアニメは本当に海外の人から人気があるのね。

T:そうだね、アニメをはじめとする日本の放送コンテンツの海外輸出額も順調に増えているね。総務省の調べでは、17年度は前年度比13%増の約450億円に達したそうだ。総務省は18年度までに200億円を目標としていたんだけど、予想以上に成長しているので、20年度までに500億円を新たな目標としているそうだよ。

A子:放送コンテンツの輸出で儲かるだけではなくて、それを見た外国人が、日本に憧れて来日してくれれば、観光収入も増えるから、まさに「クールジャパン」、「ビジットジャパン」よね。

S:ところで、放送コンテンツの輸出って、何だか難しそうだけど、どうやって日本の会社はお金をもらうの?

T:いい質問だね。放送コンテンツは、まず番組放送権があるよね。関連して番組フォーマット・リメイク権というのもある。それにインターネット配信権、ビデオ・DVD化権で収入を得るというのもイメージできるよね。ただ、実は一番比率が高いのが、商品化権なんだ。

Y:アニメなどのキャラクターをグッズ化したり、ゲーム化して海外で販売するのね?

T:そうだね。アニメだけでなくて、日本の企業は音楽や小説といった様々な分野で、豊富な知的財産を保有しているし、政府の後押しもあって、世界的にジャポニズム(日本趣味)が広まろうとしているから、投資分野としても魅力的だね。

A子:あら、いい話!どんな会社に投資すると良いのかしら?

T:まず、わかりやすいところでは、アニメ企画・制作の大手があるよね。人気アニメを中国のような多数の観客が期待できる国で配信すると大きな収益を生む。アニメに注力しているテレビ局が海外展開を進める場合もあるね。

Y:音楽分野もあるよね。日本のアーティストの海外公演や、グッズ販売に関わる会社。

T:そうだね。人気アーティストを数多く抱える大手の芸能プロダクションで上場している会社もあるから、良い投資先になるかもしれないね。

A子:なんだか楽しく投資できそうね。他にも有望な会社ある?

T:パパが注目しているのは、ライツビジネスと言われる知的財産の権利運用事業に強みを持つ会社だね。海外に映像等のコンテンツ使用のライセンスを広める事業をしている。また、映像等のコンテンツを海外へ流通させるためのサポートとして、吹替えや字幕付け等のメディア・ローカライゼーションと呼ばれるサービスを、80カ国語以上の言語で展開している会社もある。

Y:へえ、そういう会社もあるんだね。仕事としても面白そう!この前相談したアルバイト先 (前話「リテールテックが小売業の人手不足を解消」参照) 、そういうところがいいな。

T:高校生でできるアルバイトがあるかわからないけど、将来の就職先としても有望でやりがいもありそうだから、どんな仕事があるか調べてみるのもいいかもね。

(この項終わり。次回7/3「モバイルゲーム市場に投資すべきか?」を掲載予定)

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