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第207話 「アフターコロナ」はサイバーセキュリティに注目

2020.06.03

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様が久々に対面し、カフェで投資談義をしているようです。


T:ようやく、首都圏でも緊急事態宣言が解除されましたね。今後は新たな感染に注意しつつ、経済活動を復活させることに主眼が置かれるでしょうね。

神様:経済活動が動き出したことで、先行きの道筋に明るさが見え始めました。株式市場では「アフターコロナ」周辺はすでに動き出していますが、今後はより関心が高まるでしょう。

T:ここで注目すべきなのは、デジタル関連ですか?

神様:そうですね。特に今年は第5世代移動通信システム(5G)サービスがスタートしました。3月25日のNTTドコモを皮切りに、KDDI、ソフトバンクでサービスが開始され、店頭では5G端末が販売されています。世界では、24市場の46事業者でサービスが開始されています。

T:ようやく5Gにスポットが当たる、ということですね。

神様:5Gはこれから発展するサービスです。単に通信速度がアップするだけでなく、今までにないエンターテインメントを体験できたり、建機や医療分野などの遠隔操作、そして車の自動運転など、幅広い利用の場が期待されています。これまで見てきたように、新型コロナウイルスの影響により、「オンライン」の流れはさらに強くなりました。在宅勤務でのテレワークの活用は今後も続きますし、遠隔医療の環境整備も進むでしょう。

T:この前の、世界のデジタル投資がさらに進む (第205話 世界で加速するICT化 企業のデジタル投資に注目) 、というお話ともリンクしますね。

神様:また、5Gの普及に伴って、モノやサービスが外部とつながる「モノのインターネット」(IoT)化がますます活発になるでしょう。そこで、世界のデジタル投資が進むことと共に重要性が増すのは、サイバーセキュリティではないでしょうか。

T:確かにそうですね。前回の話ではICTは生活に密着した幅広い分野ですすむということでしたから適切なセキュリティ対策が行われないと安心して利用できませんね。

神様:5Gが本格化し、IoT化が進むほど、ネットワークを通じて破壊活動やデータの窃取、改ざんなどのサイバー攻撃による被害が懸念されます。5GやIoTの普及とサイバーセキュリティ対策はセットで考えるとよいと思います。

T:データの重要性が増せば、それだけ情報漏洩対策もしっかり行わないといけませんね。しかし、昨今の報道を見ていても、重要な情報が外部に流出する事件が絶えませんね。

神様:そうなのです。一方で、警察庁によれば、2020年度のセキュリティ対策の投資計画として、前年度と「ほぼ同額」との回答が多数を占めました。デジタル投資が着実に進む一方で、セキュリティ対策がきちんと追いついているのかも気になるところです。

T:アフターコロナにおいて、サイバーセキュリティ対策への重要性が増すことは間違いないですし、今後セキュリティ対策への投資がさらに伸びる可能性がある、ということですね。IoT化と共に注目していきたいと思います。

(この項終わり。次回6/10「「アフターコロナ」駐車場ビジネスに求められる変化」掲載予定)

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