兜のささやき兜のささやき

第21話 ニュースと株

2016.10.19

夫Tさんの株式投資への熱中ぶりを心配していた妻のA子さんは、株式投資の話をいろいろ聞いているうちに次第に興味を持ち始め、自分からTさんにその話題を振るようになりました。


A子:ワイドショーの合間に、いつも株式のニュースがあって、今までは聞き流していたけど、円安で輸出関連企業の株価が上がった、なんて言っていたわ。“為替”なんて、海外旅行時の両替や、ブランド物をクレジットカードで買った時、決済がいくらだったのか、そのくらいしか気にしたことがなかったけど。株価が動く要因になるのね。

T:その通り、自動車や家電など、輸出量が多いメーカー等にとっては、為替の変動で、利益が億単位で変わってくるからね。投資家にとっても重要な判断材料になるよ。

A子:それに、ニュースをよく聞いてみると、株価ってよく上がったり下がったりするのね。前日の米国株の下落が原因で投資家マインドが冷え込んだとか、前日に大きく下げたから反動で買われたとか、いろいろな理由があるのね。

T:そうだね。そういう短期的な動きを読んで株の売買をする人も多くいるからね。

A子:こんなに株式相場のニュースを耳にすると、結局、株式投資は賭け事の一種だと思ってしまいそう。明日、株価が上がるのか、下がるのか、それに賭けている、という感じがするのよね。いくらで買って、いくらで売って、いくら儲けた!やっぱり株式投資の醍醐味のひとつは、儲けよね。考えると興奮しちゃうわ!

T:おいおい(笑)

A子:あら、ヤダ!これじゃ私があなたに心配していたこと、そのままじゃない!

T:そうだよ。それに、私はそういう短期的な視点で、賭け事的な売り買いはしないよ。この前も株の神様にたしなめられたばかりだよ。

A子:あら、そうなの?

T:企業の成長から得られる収益に期待して資本を投じるのが投資(資本の資)で、中長期にわたった収益の実現(値上がり益と配当)を目的にするんだ。一方、短期的な価格変動をチャンス(機会)と捉えて資金を投じるのは投機(機会の機)。私たちのように、個人が将来のライフプランを考えて資産形成を目指すのであれば株式『投資』を目指しなさいと。神様に改めて教えられた。

A子:ふーん、日々の上がった、下がったに一喜一憂するものでもないのね。

T:そうなんだよ。

A子:ねえ、私ちょっと思いついたんだけど、こういう株やお金の話を子供たちにも早めに教えてあげない?私、この年になっていろいろ株のことを知り始めたけど、もっと早く知っておけばよかったって、つくづく思うの。資産形成するのに中長期的な視点が必要なら、なおさらでしょ。

T:それはいい考えかもね!自分もまだまだ勉強しなければならないと思っているけど、人に教えるのが、一番学びになると言うしね。

Tさんは、高校生の娘Yと中学生の息子Sに、今までちゃんと自分の株式投資の話をしたことがなかったなと思い、週末にでも時間をとってちゃんと話してみようと考えました。

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