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第222話 「空の産業革命」へ前進 ドローンが見せる世界

2020.09.23

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、渋谷のあるビルの屋上で投資談義をしているようです。


T:いい景色ですね。初めて来ましたが、東京都内が一望できますね。ここは渋谷でも新しい観光スポットとして注目されているそうですよ。

神様:渋谷も再開発が進み、街並みが変化してきましたね。こうして”空”から景色を楽しむのもいいですね。今日は久々に、ドローンの話をしましょうか。

T:ドローンと言えば、以前「空の産業革命」についてお話を聞きました (第145話 ドローンと『空の産業革命』) 。その後も、ドローンは神様とのお話の中で度々登場しています。

神様:ドローン市場は今後とても重要な分野です。2020年は「空の産業革命」への実現に向けて大きく前進する出来事があるかもしれません。何だかわかりますか?

T:報道でも目にしていますが、ドローンによる携帯電波の利用解禁が、2020年後半にも予定されているそうですね。

神様:さすが、その通りです。ドローンで携帯電波の利用ができると何が起こるでしょうか?

T:ドローンは操縦や画像の送信などに無線が使われていますが、通信範囲が狭いものでした。携帯電波を利用できることで、通信範囲が広がるだけでなく、高速で大容量な通信も可能になります。より遠くへドローンを飛ばすことができ、より大きな容量のデータの送受信が可能になります。

神様:その通りです。ドローンで取得した映像などをリアルタイムで利用者に届けることができるなど、利便性が向上します。今後は、5Gを活用した高精細映像の配信や、クラウドとAIの活用によって高い精度でのドローンの運用が可能になるでしょう。また、政府では2022年度に都市部など有人地帯での目視外飛行の実現、つまり、操縦者がドローンを目で監視せずに飛行することを目指して環境整備を進めています。

T:近くに操縦者がいなくても、ドローンが飛行する社会。また、高精度でより安全にドローンが飛行する社会。技術の革新と法の整備が2020年代前半に大きく進むことになりますね。

神様:それらが実現することによって、ドローン産業、ドローン関連企業が大きく成長していくことになります。例えば、慢性的なトラックドライバー不足の物流業界、点検や警備業界、さらには新型コロナウイルスの感染拡大を背景にした非接触型のデリバリーサービスなどを中心に、新たなサービスが登場することになりそうですね。2025年度のドローンの国内市場は、2016年度比で18.2倍の6,427億円へ拡大すると予想されています。

T:その先には空飛ぶ車の開発など次世代モビリティへつながっていきますし、そうなると、この屋上からの景色も大きく変わりそうですね。数年後にどんな景色が見られるのか楽しみです。

神様:街並みが新しく生まれ変わるにつれて、見える景色も変わってきます。願わくは、皆が豊かな幸せを享受できる産業として成長していってほしいですね。

(この項終わり。次回9/30「ドローン社会目前 5G基地局整備も待ったなし」掲載予定)

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