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第36話 お年玉とビットコイン(その2)

2017.02.01

株の神様の教え子Tさんは、奥様A子さんとの会話も投資関連の話になりがちです。お年玉の話からビットコインの話題になり、「何故まだそれほど普及していないか?」という話になっています。


T:今は、ビットコインに代表される仮想通貨は、取引所などで取得する際に8%の消費税が課せられて、さらにビットコインを用いて、モノやサービスを購入する際にも、8%の消費税が課せられるので、これがビットコイン利用者の拡大を阻害する要因の1つと言われているんだ。

A子:えっ!ある意味、消費税が2倍かかるという意味よね。それじゃあ、なかなか広まらないわね。

T:そう。商品券やビール券を取得する時には消費税は課されてないから、ちょっと不公平に割高な気がするよね。

A子:その状況はしばらく変わらないのかしら?

T:政府も検討を始めているよ。財務省と金融庁が17年春を目処に、ビットコインをはじめとする仮想通貨の消費税を非課税にする調整に入ったそうだよ(16年10月12日付の日本経済新聞報道)。

A子:今年の春には非課税になるかもしれないということね。

T:そう。それに、昨年5月に成立した改正資金決済法では、ビットコインなどをモノやサービスなどに対する支払い手段として使える「財産的価値」と定義付けられたんだ。これを踏まえ金融庁は、17年度税制改正要望で仮想通貨に対する消費税の取り扱いを撤廃するよう求めているそうだよ。

A子:じゃあ、これからは、思うより早く、ビットコインの利用が広まるかもしれないわね?

T:そうだね。欧米に比べ、日本ではまだまだビットコインなどで決済できる店舗やEC(電子商取引)サイトは少ないのが現状だけど、「支払い手段」と位置付けられるようになれば、利用者や利用頻度が増加するだろうね。

A子:ということは、ビットコイン関連企業の成長が期待されるから、今のうちに株を買っておくといいということかしら?

T:もちろん、そういう面もあるけど(笑)。株の神様には、目先の動きに捉われず、長期的に見て日本の強みを伸ばすような企業を応援しなさいと言われているから、ビットコイン関連企業も、そういう視点で見極めなければと思っているよ。

(この項おわり。次回2/8「日本の“強みを伸ばす”企業を見つける」を掲載予定)

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