兜のささやき兜のささやき

第35話 お年玉とビットコイン(その1)

2017.01.25

株の神様に投資について教えてもらっているTさんは、奥様A子さんとの会話も投資に関連する話になりがちです。


A子:お正月から、あっという間に1ヶ月経とうとしているのね。早いわ~。ところでSくん(中学生の息子)が、もう半分以上お年玉を使ったみたい。大丈夫かしら?

T:最近、株式投資に興味を持ち始めたのに、自分の金銭感覚はまだまだなのかなぁ(笑)。

A子:今度、あなたからも言っておいてよ。

T:わかった、わかった!思えば自分もお年玉を貰うことで、経済観念をつくっていったよなー。ぼくらの頃は、まとまったお金が入る、本当に年に一度の行事だったからな。月ごとのお小遣いも計算に入れながら、次のお正月までどう使うか考えたものだよ。そうそう、最初の記憶にあるお年玉は硬貨、コインだったよ。

A子:私は記憶のある限りではお札だったけど(笑)、でも子供心に重みのある硬貨のほうがありがたみを感じたような記憶もあるわね。そうそう、コインと言えば、話題のビットコインって、どうなの?仮想通貨で形も重みもないなんて、何だか意味がわからないわ。

T:そうだねー。ただ、形がないというのは電子マネーも一緒だからなぁ。実際、お札だって、国家の信用の上で成立しているものであり、それが崩れたときの恐怖は、誰もが心の奥底に抱えているよね。ただ利便性、実用性を考えれば、経済の発展に紙幣は必要不可欠だから皆使っているわけで。

A子:それは、そうだけど。

T:歴史をみると、お金は信用を身に纏いながら、様々な形に変化するんだよ。その最新の形の1つが、ビットコインに代表されるインターネット上の仮想通貨だね。

A子:仮想通貨といっても、様々な物やサービスの対価として支払われ、現実の通貨と似た働きをするわけでしょ?

T:そう、利用者にとっては24時間、どこでも安いコストで送金取引ができる点などのメリットがあるよ。ただし電子マネーと異なり、ビットコインは国や企業に価値を担保されず、発行上限も決まっているんだ。「誰が送付し、誰が受け取ったのか」を不特定多数の参加者が確認しており、そのデータをブロック・チェーンという技術によって蓄積していくことで、価値を保障する仕組みなんだよ。

A子:ふーん、でも、思ったより広まっていないような印象だけど?

(この項つづく。次回2/1掲載予定)

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