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第44話 AIと株式投資(その2)

2017.03.29

株の神様とTさんは、AI(人工知能)関連株に投資すべきか話しています。Tさんは、AIが人の仕事を奪ったり、人間の知性を超えて成長し、コントロールできなくなる危険性から投資したくない気持ちもありますが、神様は必ずしもそうではないようです。


神様:漠然と悲観的に考える前に、AIについて理解しないといけません。あなたはAIにも“強い”AIと“弱い”AIがあるのはご存知ですか?

T:はい。“強い”AI は人間と同じように判断したり、経験から学んだりする、まさに人間と同じような知能で、 “弱い” AIは、人間の知的な活動の一部と同じようなことをするもので、ある枠の範囲で考えるAIです。

神様:そうですね。“強い”AIの判断や学習機能はまだ人間にはとても及ばず、そのごくごく一部を実現しているにすぎません。“弱い” AIは、囲碁や将棋のように、ある一定の範囲ではすでに人間のレベルを超えてきていますが、一方でこの種のAIは、あらかじめプログラムされた事以外は何も出来ません。なので、人間の能力の補佐や拡張としての機能を期待されています。

T:自動翻訳によりコミュニケーションが楽になったり、自動運転や安全運転サポートによって交通事故が減ったりするんですよね。そういう良い面も、もちろん理解できるのですが、一方で翻訳家や運転士といった仕事がなくなる面もあるのですよね…

神様:それについては、人工知能が人間の働きを代替してくれて余裕ができる分、より創造的で楽しいことに時間を費やせる、あるいは、今はない、思いもよらない職業が生まれること、あるいは創れることを考えた方がよいかもしれませんね。

T:確かに、YouTuberやスマートフォンのゲームクリエーターのように数十年前には想像もしなかったような仕事が、子供たちに人気だったりしますね。

神様:翻訳家の代りに自動翻訳を駆使して多国籍間の難しい問題を解決するプロフェッショナルだったり、運転士の代わりに移動する人に新しいおもてなしやエンターテインメントを提供するサービスが生まれる可能性は十分あります。

T:仰る通り、無くなる仕事についてあれこれ心配するより、子供には、新たに生まれる仕事を、自由な発想で考えるように促した方がよいのかもしれません。 ただ…

神様:“強い”AIの研究が発展し、人の判断能力や学習能力を超えて、人を支配してしまうのが心配?ですか??

T:まさにそうなんです。その点はどう考えればよいのでしょう?

<この項つづく>

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