兜のささやき兜のささやき

第43話 AIと株式投資(その1)

2017.03.22

株の神様の声が聞こえるというTさんは、このところ話題のAI(人口知能)について神様に聞いてみることにしました。


T:以前、世界一の投資家と言われるウォーレン・バフェット氏の投資方針の一つに、理解できない事業には投資しないというスタンスを貫いていることをお聞きしました。
第9話「株価が上がる会社を見つけるヒント」 参照)

神様:そうですね。知り合いに勧められたから、本にいいと書かれていたからなどといった理由だけで投資対象の企業を決めることは好ましくありません。それならば、投資対象がなくなるのでは?との疑問が生まれるかもしれませんが、自分が応援したい企業について、経営陣の理念やビジョンなど、十分調べ、自分なりに理解して投資することが重要です。

T:そういう意味では、AI(人工知能)については、関連企業に投資すべきなのか、そもそもAIについて理解し、予測することが難しいので悩んでしまいます。

神様:最近では、投資自体100%AIにより運用するヘッジファンドや、AIが最適の分散投資の手法を提供するロボアドバイザーによる資産運用の助言サービスなどが登場していますから、AI関連株に投資すべきか、AIに聞いてみるのもいいかもしれません(いたずらっぽく笑って)

T:冗談ではなく、AIなどの人工的につくられた知性が、人間の知性を超越するシンギュラリティ(技術的特異点)が訪れるといわれていますから、恐ろしい未来のシナリオもありえますよね?

神様:2029年に1人の知性を超え、2045年には全人類の知性を超えるとされることから、「2045年問題」とも言われていますね。すべての機器やシステムにAIが入り込むようになり、AIが人間にコントロールさせないように成長することは十分に考えられ、早期の対処が必要と指摘する声もあります。

T:それに、AIが人間の仕事を奪うという議論も真実味を帯びてきている気がします。弁護士や会計士のようなプロフェッショナルな仕事すらAIにとって変わられる可能性があると言う人もいますし。子供たちの多くが職を持てるのか心配になってしまいます。そう考えると、むしろAI関連企業を応援するのは、人類の苦難を導くようなもので、投資したくない気持ちになります。

神様:(微笑みながら)そんな単純に考えてはいけませんね。

<この項つづく>

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