兜のささやき兜のささやき

第2話 株はいつ買うのか?

2016.06.08

株はいつ買うのか?既に株式投資を行っている方も、これから始めようという方も、あるいは始める気はないけれど「株で儲けられるといいな」と、思っている方もこの問は気になると思います。株の神様と、その声が聞こえるというTさんとの会話にそっと耳を傾けてみましょう。


T:株はいつ買うのがよいのでしょうか?

神様:(微笑ながら)真っ直ぐな問ですね。でも、根本的な、大事な問です。では、逆に質問しますが、あなたは麦わら帽子をいつ買いますか?

T:麦わらですか??それは、もちろん、夏ですね。

神様:そうでしょうね。では、夏に火鉢、つまり暖房具を買う人をどう思いますか?

T:変わった人だと思います。

神様:そうですよね。しかし、株で成功する人は、冬に麦わら帽子を買い、夏に火鉢を買うような人です。

T:なんで、でしょう???


神様:つまり、麦わら帽子は夏のものであり、冬には見向きもされず、季節外れで買おうと思えば安く買えます。夏の暖房具も同じです。株は、注目されてない時期、誰もが今は手を出さない・・・という時が、実は後で振り返って見れば買い時のことが往々にしてあります。

T:なるほど。

神様:麦わら帽子や暖房具のように、表面的には季節による要不要はあるものの、本質的には必ず必要とされる『根強さ』があるものは、なおさら、見向きもされない時に買っておくとよいでしょう。

T:ありがとうございます!勉強になりました。

この話を聞いて、Tさんは、日本の代表的な輸出企業を思い浮かべました。株価が昨年末から約3割も下落しています。円高の影響により、5年ぶりの減益予想で、2017年3月期の営業利益は前期比で4割減となる見通しだからです。

しかし、減益額の大半は円高による押し下げ効果であり、円高の影響は1社の力でどうとなるものでもない、自然の力による季節の移り変わりのようなものです。一方で、同社は今日でも優れた競争力を持つ会社であり、長い目で見た成長力や財務体質、株主重視の還元策等、本質的な『根強さ』があり、企業の真の実力が失われたものではないように見えます。

神様はこのような会社を見抜きなさいと仰っているのだな、と思いました。

同時に、市場全体の動きに反して、『この時に買う勇気』、冬に麦わら帽子、夏に火鉢を買う度胸が試されているのだなとも思いました。

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