兜のささやき兜のささやき

第134話 共働きと少子化で儲かる企業

2018.12.19

株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさんは、お金の話は社会に出てから大切なので、家族にもその内容をわかりやすく伝えています。今では、奥様のA子さん、高校生の長女Y、中学生の長男Sも興味を持ち、特にA子さんは自分でも株式投資を始めました。夕食の話題も投資の話になったりするようです。


A子:ニュースで特集してたけれど、少子化の傾向は変わらないみたいね。

T:政府も重要課題とはわかっていて、いろいろ対策を講じているけどね。厚生労働省の人口動態調査によると、一人の女性が一生の間に生む子どもの数は2016年1.44人で、減少傾向だそうだよ。

Y:うちは2人だから少子化のブレーキに貢献していることになるね。

A子:でも、その分、塾や習い事のお金もかかるのよね。ということで、ママ、そろそろ働こうと思うんだけど。2人とも大きくなったし。

S:確かに、友達のお母さんも最近働きだす人が多いかも。

T:データで見ても、1990年代に共働き世帯数が専業主婦世帯を上回って以来、その差は拡大しつつあって、最近だと共働き世帯数が1200万位、専業主婦世帯が600万位だから、倍近くになっているね。

Y:私たちの塾代や学費などのために、ママに働いてもらうのは、ありがたいけど。なんだか悪い気もする…

A子:いいのよ。教育のお金だけでなく、余ったお金を投資にも回そうと思っているから楽しみなの(笑)

T:そういう意味では、教育分野も有望かもしれないよ。子供の数は減少傾向だけど、家計における教育への支出は実は増加している。特に共働きの世帯では、塾代等を専業主婦世帯の約1.6倍支出しているそうだよ。

A子:そうそう、子供にプログラミングを教えたり、ロボット工作したりする教室が人気を集めていると聞くから、それを手掛けている会社は有望な投資先だと思っているの。

T:有名校受験対策やスイミングスクール、英語のような従来からある分野のサービスを多様化・高度化させているようだから調べると面白い投資先があるかもしれない。それに、共働き世帯が増えているわけだから、託児所や学童事業を展開する企業も有望だろうね。

S:ところで、ママが働き始めたら、ご飯作るのが大変じゃない?お仕事終わって帰ってくるのも遅くなるだろうし。

A子:食材販売サイトの宅配を活用しようと思って。今は、野菜なんかがゴロっと送られてくるだけじゃなくて、下ごしらえもされている調理キットが充実しているみたいだし。

S:それなら買物や調理の時間が短縮できるね。

A子:顔の見える契約農家からの有機野菜のように、ある意味安全で安心な食材も多いし。そうそう、その運営会社も有望な投資先の一つだと思っているの。

T:そういう意味では、宅配のお弁当やお寿司等のデリバリーも有望な分野かもしれない。デリバリーは、来年度導入予定の消費増税の軽減税率対象予定だから、それも追い風で需要が増えそうだ。

Y:共働きの家が今後も増えるなら、食事だけでなく、お掃除や洗濯のような家事の時間を短く楽にするような代行サービスやアイデア商品も人気を集めそうよね。

A子:あっ、その分野はまだチェックしてなかった!早速、有望な会社を探してみるわ。

T:利用者としてではなく、投資先として?

A子:もちろん、その通り。使ってみて、良いサービスを提供する会社の株を買ってみようかしら。株主優待も期待できるかもしれないし。

S:ママ、なんだか楽しそうだね。大変そうだと思ったけど、僕はママが働くのに賛成するよ(笑)

(この項終わり。次回「干支で見る2019年の株式相場展望」12/26掲載予定)

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