第122話 ふるさと納税と株
株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさんは、お金の話は社会に出てから大切なので、家族にもその内容をわかりやすく伝えています。今では、奥様のA子さん、高校生の長女Y、中学生の長男Sも興味を持ち、休日の雑談も投資の話につながったりします。
A子:どれも、いいわねぇ〜。どれにしようかしら?
Y:ママ、何を見ているの?
A子:ふるさと納税よ、知ってる?もちろん知ってるか!
Y:知ってるよ!住んでいるところ以外の自治体に寄付をすると税金が軽減されて、しかもお礼でいろいろな品がもらえるんでしょ?
A子:そうそう!この前の牛肉やメロンがそうよ。今度はお魚系がいいな〜と思って探しているの。
S:うなぎがいいな!
T:良いことずくめの制度に見えるけど、確定申告を忘れないようにしないとだね。それに最近の報道によれば、ふるさと納税の返礼品について、国が見直して法規制に乗り出すことになるね。
A子:そうなのよね…
S:そんな良い制度なのに、なんで?
A子:自治体の間で、高額な返礼品競争が過熱しているからって理由だそうよ。
T:お礼と言えば、株にも似た仕組みがあるよ。
A子:株主優待ね!
T:株式投資すると「株式をもってくれてありがとう!」の意味を込めて、企業から株主にお礼の品物が届いたりするよ。

Y:テレビで、その品物で暮らしている!?おじさんが紹介されてたね。
A子:その企業がやっている飲食店のお食事券とか割引券、クオカード、自社製品、選べるギフト、お買い物優待券とか、いろいろあるから、たくさんの企業に投資している人は、本当にそれだけで暮らしていけるかもね。
T:最近は、長い期間、株を持ち続けてくれた人に、さらに付加価値をつけた品をプレゼントする企業もあるんだよ。
S:自分がいいなと思う企業を応援し続けると、お得!ということだね。
T:企業が儲かれば、配当ももらえるから、良い会社の株を持ち続けるとダブルの楽しみがあるね。
Y:でも、そんなに良い仕組みなのに、ふるさと納税に比べると株主優待は話題にならない気がするけど、なんでだろう?
T:そうだなぁ、株式は資産価値が日々変わって、投資した額よりもマイナスになることもあるからね。日本人はやっぱり元本保証、つまり元のお金が減らないというのが大好きだから、仕方ない面があるかもね。
A子:確かに、株の値段は日々変動するし、元本保証じゃないわよね。でも、優待や配当をもらえると嬉しいし、長い目で見て成長していく、そういった企業の株なら、日々の値段の変動をそんなに気にしなくてもいいんじゃないかなって私は思うわ。
T:そうだね。株式投資はキャピタルゲイン、つまり投資した時よりも値上がった時に売って、差額の儲けを狙うギラギラした面が強調されがちだけど、パパは長い目で見た投資が好きだし、心がけてもいるよ。
Y:だから投資している会社の悪いニュースを見ても動じないのね?
T:内心はかなりドキドキしているけどね(笑)
(この項おわり。次回10/3「投資の日 実質金利マイナス時代」を掲載予定)
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