第151話 医療分野で期待の後発医薬品

2019.04.17

株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさんは、お金の話は社会に出てから大切なので、家族にもその内容をわかりやすく伝えています。今では、奥様のA子さん、高校生の長女Y、中学生の長男Sも投資に興味を持つようになりました。今日は家族で祖父の誕生お祝いをしていますが、ここでも投資の話につながるようです。


Y&S:おじいちゃん、誕生日おめでとう!

祖父:ありがとう!毎年お祝いしてくれて、嬉しいよ。

T:お義父さん、今年で82歳ですよね。仕事も続けられて、本当にお元気ですよね。

祖父:いやいや、最近は医者に行くと血圧の薬飲みなさいとか、いろいろ言われるよ。

A子:(テーブルの上に置かれている薬を見ながら)あら、本当。薬の種類が増えているみたい。

祖父:毎月の薬代もバカにならないからね。最近は後発医薬品を買うようにしているよ。

S:コウハツイヤクヒンって、何?

祖父:後発医薬品は先に開発・販売されている「先発医薬品(新薬)」に対し、特許が切れた後に製造された医薬品で、ジェネリック医薬品とも呼ばれているものだよ。

T:後発医薬品は一般的に研究開発に必要な費用が低く抑えられることから、先発医薬品に比べて薬価が安く設定されているんだ。後発医薬品が処方されれば、患者の金銭的な負担も軽くなるし、医療保険財政の改善にもなるから、政府も普及を促進しようとしている。

A子:でも、期待されたほど後発医薬品への切り替えが進んでいないって聞いたわ。

T:そうだね。厚生労働省では2017年中に、後発医薬品の割合70%以上を目指していたんだけど、17年9月は65.8%にとどまったそうだ。

Y:後発とかジェネリックとか聞くと、なんとなく本物より効かない気がしちゃうから、売れないのかなぁ。

祖父:基本、成分は同じだから、効き目は変わらないようだよ。買う側の問題もあるかもしれないけど、後発医薬品メーカーは中小規模の企業が主体で、供給が追いつかない、つまり、おじいちゃんが後発品を買おうと思っても、薬局に置いていないケースがある。そういう問題の方が大きいかな。

S:せっかく、買おうと思っても売ってないのは、もったいないね。

T:政府は、2020年9月までに、後発医薬品の使用割合の目標を80%とし、できる限り早期に達成できるよう使用促進策を検討している。ただ、今後更なる使用促進策が施されても、その恩恵に浴することができる企業は、経営体力のある大手に集約されていくかもしれないね。

A子:あら、でも、そういう大手に投資をしておけば、確実に実績が上がるということじゃない?

T:そういう考えもあるね。投資候補先が絞れるから、比較検討もしやすいしね。

祖父:実は、既に比較検討して投資しているよ。

Y:おじいちゃん、すごい!

A子:どんな会社に投資しているの?

祖父:国内で、循環器や呼吸器向け後発医薬品を主力に販売しているだけでなく、米国市場にも現地企業を買収して進出、それにバイオ後発医薬品の開発にも力を注いでいる企業だよ。

T:後発品の中でも、海外や新規分野に事業展開して、成長の選択肢を増やす努力をしている会社は良いですね。

祖父:大手でも調べてみるとそれぞれ特徴があって面白いよ。新薬開発との兼業メーカーもあれば、専業で生産力が強く、採算重視の品目選定により、同業他社と比較して相対的に収益性が高い企業もある。MR(医薬情報担当者)の数が最多で医薬品卸とも協業する営業力が強い会社もあるし、注射剤などのニッチな分野に特化した会社もある。

A子:リスク分散のためには、お祖父ちゃんと違う会社に投資した方がいいわね。

Y:おじいちゃんが、よく調べているから、同じ会社の方が確実な気がする(笑)

S:僕もそう思う(笑)

(この項終わり。次回4/24「医療費抑制で活躍する企業」を掲載予定)

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