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第193話 映画見放題?話題のサブスクリプション・サービスとは?

2020.02.19

株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさんは、お金の話は社会に出てから大切なので、家族にもその内容をわかりやすく伝えています。今では、奥様のA子さん、高校生の長女Y、中学生の長男Sも投資に興味を持つようになりました。今日は夕食のだんらんで話題の「サブスクリプション・サービス」について話をしているようです。


S:最近、学校で映画やドラマの話題になると、友達が「サブスク」って言うんだけど、「サブスク」って何?

T:「サブスク」は「サブスクリプション・サービス」の略だよ。Sが夢中になっている動画配信サービス (第189話 2020年は「繁栄」の年 動画配信サービスが飛躍 ) のように、月々一定の料金を支払って商品やサービスを利用することで、定額制サービスとも呼ばれているよ。

A子:英語では「subscription」と言って、「予約購読」とか「会費」といった意味があるみたいね。

T:サブスクは、商品やサービスを買い取って所有する方式ではなく、商品やサービスの利用時間に対して対価を支払う方式と考えられているね。最近の消費傾向として、モノを所有することから利用することへ移り変わっていて、モノを持たないスタイルが増えているよね。

Y:月額で映画やドラマが見放題って、とってもお得な感じがするよね。動画の他にも、洋服の定額サービスもあるよね。友達が使ったことがあって、新しい服を試せるし、自分で買っちゃうとかさばるから便利だよって言ってた。

T:その他にも、音楽配信サービス、ゲーム、外食や車でも同じような定額制サービスが登場しているよ。

A子:便利なのはわかるけど、会社側は儲かるのかしら?

T:確かに、大事な視点だね。毎月利用料が入ってくるから、利用者が多ければ収益も安定するかもしれないね。動画や音楽などのデジタルコンテンツは、デジタル化によって「限界費用」が低いこと、ネットワーク網の構築で配信がしやすくなっていることが、サブスクを提供しやすくしていると言えるね。

S:限界費用って何?

T:わかりやすく言うと、生産を最小単位だけ増やしたときにどれだけコストが増えるかを表したもので、限界費用が低くなるということは、それだけ低いコストで生産できる、ということ。動画や音楽なら、限界費用が低いほど安い費用で新しいコンテンツを作ることができる、ということだね。

Y:インターネットの高速化やモバイルの発達で、いつでもどこでも誰でも快適に利用できるようになっていることも大きいよね。

T:その通り。サブスクは、たくさんの人が利用できる環境が整っているインターネットサービスが一番有効そうだよね。実際、家計の消費支出では、2000年以降、衣服や靴のようなモノの消費が下がり続けている一方で、通信の消費は成長し続けているという調査結果もあるよ。

A子:企業側にとって、映画・ドラマ、音楽やゲームではサブスクが有効なのはわかったけど、衣服や車でも有効なのかしら?

T:まだまだ試験的に実施しているところも多いけど、企業にとって、利用者の利用履歴をマーケティングに活用できることも大きいと思うよ。どんな商品が受けるのかを知るためにテスト的に実施するのもアリだよね。パパは、憧れの高級車でドライブできるのは、魅力的だな。

S:いいね!車のサブスク、今度使ってみようよ。

(この項終わり。次回2/26「YouTube・Instagram…インフルエンサーマーケティングの行方」掲載予定)

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