兜のささやき兜のささやき

第202話 新生活の春 底堅い需要の「白物家電」に注目

2020.04.22

株の神様から投資の極意を教えてもらっているTさんは、お金の話は社会に出てから大切なので、家族にもその内容をわかりやすく伝えています。今では、奥様のA子さん、大学生の長女Y、そして中学生の長男Sも投資に興味を持つようになりました。今日は一人暮らしを始める長女Yの家電を買いに、Tさん、A子さん、Yで家電量販店を訪れているようです。


T:新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が出てから、家電量販店も閉店や営業時間の短縮が行われているようだね。

A子:3月、4月は新生活を始める人が生活用品をそろえる時期よね。お店やメーカーは難しい対応を迫られているわね。

T:食品スーパーやコンビニ (第201話 9年連続の成長 拡大続く「中食」市場) もそうだけど、自粛生活が続く中で、休みたくても休めない仕事をしている人たちが社会を支えている。感謝しないといけないね。

Y:パパ見て、今のテレビって思ったよりも安いのね。

T:そうなんだよ。テレビと言えば、音響や映像といった娯楽色の強い「黒物家電」の代表だよね。ブラウン管から薄型テレビへシフトした一時期は高付加価値品として価格が上昇したけれど、海外メーカーとの安値競争が激化して、今は価格が急落しているんだ。国内の家電メーカーは人口の減少や価格競争で厳しい事業環境にあるようだよ。

A子:パパ、投資家目線になってるわよ。Yちゃん、洗濯機は一度にまとめて洗える大容量がいいんじゃない?

Y:そうね。冷蔵庫も大きめのがいいな。あれ、洗濯機や冷蔵庫って、よく見ると国内のメーカーが多いのね。

T:いいところに気づいたね。白物家電と言われるエアコン、冷蔵庫、洗濯機などの生活家電は、完成品を輸入するためにコストがかさむんだ。それに、国によって住環境は異なるよね。白物家電はその国の住環境に合わせた作りも大切だから、国内メーカーが強いんだね。

A子:パパの投資家談義が止まらないわ(笑)。

Y:あと私、ロボット掃除機は家に置きたいな。時短に欠かせないわ。

T:単身世帯や共働き夫婦が増えている日本では、こういった便利で時短できるものが大切だよね。白物家電市場が底堅く推移しているのもうなずけるよ。

A子:それに、かゆいところに手が届くような機能があるとうれしいし、そういう商品なら少し高くても買っちゃうわ。こういうのを「プレミアム消費」と言うのかしら。

T:その通り!さすが奥さん。

A子:エアコンのシーズンもこれから始まるし、社会を支える白物家電メーカーに注目ね。

Y:ママ…。

(この項終わり。次回4/29「新型コロナウイルス拡大 注目される「巣ごもり消費」」掲載予定)

投資・相続のご相談は
いちよし証券へ

全国の店舗にて、お客様の資産運用や相続についてのご相談を受け付けております。
お客様の人生設計に寄り添いながら、最適なご提案を行います。

PAGE TOP
PAGE TOP