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第204話 「あおり運転」罰則化へ ドライブレコーダー需要が急増中

2020.05.13

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日も、Tさんは神様とインターネット会議システムを使って投資談義をしています。


神様:今日は、新型コロナウイルスからは少し離れたお話をしましょう。Tさんは、車を運転しますか。

T:はい、よく運転します。

神様:それでは、よくご存知だと思いますが、今年の3月に、道路交通法改正案が閣議決定されました。内容としては、他の車の通行を妨害する運転、いわゆる「あおり運転」に罰則を設けることなどを定めています。会期が6月17日までの今国会で成立すれば、今年夏ごろから施行される見通しです。

T:「あおり運転」については、以前にも家族で話したことがあります。ドライブレコーダーを購入する人が増えている (第171話 防げ!車の凶器化 「あおり運転」で注目の投資先 ) のですよね。

神様:その通りです。ドライブレコーダーの出荷については、現在右肩上がりで伸びています。特に、2017年6月の東名高速道路での一家4人の死傷事故が大きく報道されて以降、ドライブレコーダーへの需要が急増しました。2019年に入っても、需要はさらに伸びています。ドライブレコーダー協議会によると、2019年度の第3四半期の国内出荷台数は、前年同期比40%増の131.7万台となり、四半期ベースでは過去最高を記録しました。2019年度4月~12月では前年同期比43%増の371.4万台となり、2018年度の年間出荷台数367.1万台を9か月間で超えました。

T:大きな伸びですね。それだけ危険運転への社会の関心が高まっているということですね。

神様:警察による取り締まりも強化されています。警察庁では、高速道路や一般道路での摘発を強化し、危険運転につながる車間距離保持義務違反の取締件数は2018年に前年比83%増の1万3,025件へ急増しています。2019年も前年比16%増の1万5,065件と、増加が続いています。

T:その上で今国会での道路交通法改正、今夏からの施行となれば、ドライブレコーダーの需要もさらに伸びる可能性がありますね。

神様:それから、今回の道路交通法改正案には、もう一つポイントがあります。それは、75歳以上の違反歴のある高齢ドライバーに対して、運転技能検査を義務付けることなどを定める、としていることです。

T:2019年4月19日に発生した池袋での高齢者事故など、最近は高齢ドライバーによる事故が増えているように思います。池袋の事故については報道などで、ご遺族の方の、これ以上同じような悲惨な事故を起こしたくないという訴えに触れました。私も同じ思いです。

神様:しかし、これからの日本を考えれば、高齢者はさらに増えていきますし、その中には、75歳を超えても仕事をしたり、変わらず元気な方も増えると思います。車を運転される方も多いのではないでしょうか。

T:自分で自分の運転技能の現状を自覚できるとは限らないから、こういった運転技能検査が必要なのでしょうね。ただ、それだけで防げるものではありませんね。

神様:ドライブレコーダーに限らず、これからは、より安全・安心に運転できる車が求められます。いかに未然に事故を防ぐことができるか。このテーマに取り組む企業に注目してみると、良いヒントが得られると思います。

(この項終わり。次回5/20「世界で加速するICT化 企業のデジタル投資に注目」掲載予定)

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