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第224話 巣ごもり消費も後押し 世界的拡大続くゲーム市場

2020.10.07

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、駅前のカフェで投資談義をしているようです。


T:安倍政権が終わり、菅新政権が誕生しました。アベノミクスをはじめとした安倍政権の路線を踏襲する政権として、世論では大きく支持率を伸ばしています。株価にも良い影響を与えるといいですね。

神様:菅総理は規制改革にも強い意欲を示しています。規制改革への期待が高まれば海外投資家の日本株シフトへの契機ともなるでしょう。株価を押し上げる原動力になるかもしれませんね。

T:新型コロナウイルス感染の影響で厳しい経済状況が続いていますし、良い方向へ進めるといいですね。

神様:以前にもお話したように、全体的には厳しい状況ですが、伸びている業界もあります。投資家としてはそういう所に目をつけましょう。今日は、ゲームの話をしましょうか。

T:確か以前「モバイルゲームが成長を牽引している」というお話をしました (第162話 モバイルゲーム市場に投資すべきか?) 。スマホやタブレット向けのゲームアプリの市場が国内ゲーム市場の約7割を占めている、というお話が印象に残っていますが、最近は巣ごもり消費で好調ですよね。

神様:「ファミ通ゲーム白書」によると、2019年の世界ゲームコンテンツ市場は前年比19%増の15兆6,898億円となりました。現在、ゲームコンテンツの主流はデジタル配信です。特に中国におけるモバイルゲームの急成長を背景に、東アジアで大きく伸びています。

T:やはり中国の成長が著しいですね。

神様:国内を見ましょう。2019年の国内ゲーム市場は、オンラインを含む家庭用ソフト、家庭用ハード、そしてオンラインプラットフォームの合計で過去最高の1兆7,330億円となりました。このうちゲーム市場全体の7割超を占めるオンラインプラットフォームは、前年比4.9%増でした。ゲームアプリの伸長が成長に寄与していると言えるでしょう。

T:最近のトレンドは、プラットフォームからのデジタル配信でゲームをダウンロードして、ゲーム機のほか、スマホやタブレットなどで遊ぶ、というイメージですね。ゲーム機やゲームソフトが主流であった時代が懐かしい思いがします。

神様:最新のゲーム機の発売は常に話題になりますし、ゲーム機がなくなるわけではありません。また「eスポーツ」ではプロゲーマーが契約金をもらいながらゲームをプレイする姿が見られます。ゲーム機を始めとしたゲーム環境が背負う役割は昔よりも重いものになっているとも言えると思います。

T:「eスポーツ」も少しずつすそ野を広げている中、ハードや周辺機器、そして快適なゲーム環境のための備品、アクセサリー、さらにはSNSやYouTubeなど情報発信との連携など、ゲームユーザーがかけるコストは幅広く、大きくなっているように思います。

神様:また、新しい潮流としては「クラウドゲーム」が注目を浴びています。クラウドゲームはご存知ですか?

T:言葉は聞いたことがありますが、これまでと何が違うのでしょうか?

神様:クラウドゲームは、パソコンやスマホなどでゲームをストリーミングしてプレイするもので、ソフトをダウンロードする必要がありません。サービスによっては定額制で複数のゲームをプレイできることもあります。前出のファミ通ゲーム白書によると、2020年以降で大きく伸びると予想されています。

T:映画など、サブスクリプションで楽しめるストリーミング動画配信サービスと同じような仕組みと考えればよいでしょうか。

神様:そうですね。今後、既存の人気ゲームなどがクラウドゲームの中に囲い込まれ、それをきっかけにユーザー数が増加する可能性もあります。新しいサービスの拡充でさらなる市場の拡大に期待したいところです。

T:なるほど。国内のクラウドゲームについて、チェックしてみようと思います。

(この項終わり。次回10/21「「SUV人気」拡大中 車販売テコ入れなるか?」掲載予定)

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