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第279話 小学6年生の約半数が視力1.0未満…子どもの近視予防に関心

2021.12.01

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、下町の茶屋でお茶を飲みながら投資談義を行っています。


神様:最近「メタバース」というワードをよく耳にするようになりましたが、ご存知ですか?

T:はい。「meta」と「universe」を組み合わせた造語で、インターネット上に作られた仮想空間のことを指しています。自分の分身となるアバターを作り、仮想空間内で自由に行動したり、仲間と会話をしたり、買い物をしたりと、ビジネスとしてもその広がりを注目されていますね。米国のFacebook社がメタバース事業に注力する方針を示し、社名をメタに変えたことも話題となりました。

神様:その通りです。Tさんは、メタバース事業に注目していますか?

T:インターネット上に作られた仮想空間は以前からありましたが、VR技術の発達がめまぐるしく、今はオンラインゲームの種類・ユーザー数も圧倒的に増えています。eスポーツでは、オンラインゲームを通して世界中の人たちが仮想空間上でプレイを競っていますし、FacebookやTwitterなどのSNSも浸透し、今は子どもでもゲーム配信をYouTubeで行っている時代です。さらに、NFTの登場によりデジタルコンテンツに新しい価値も見出されつつあります。この時代にどんな新しい仮想空間ができるのかには注目したいですね。

神様:パソコンだけでなくスマホやVRゴーグルなどを通して見られる新しい世界の可能性に期待したいですね。さて、今日はそれに直接関連した話題ではありませんが、世界的に近視になる人の数が増えているそうです。これについて話しましょう。ある調査によると、2020年には世界人口の33%が近視であるとしており、2030年には40%、2050年には実に世界人口の52%約49.5億人が近視になると予測しています。

T:なるほど。スマートフォンが普及し、仕事などでもパソコンに向かうことが多いですから。メタバースに限らず世界的なデジタル化で今後はもっと”ディスプレイ”と向き合う時間が増えていくことは予想できますし、気をつけないと視力は悪くなる一方かもしれません。

神様:また、こんなデータがあります。日本で裸眼視力が1.0未満の子どもが増えているそうです。文部科学省が公表した2020年度の学校保健統計調査によると、裸眼視力1.0未満の子ども割合は、年齢が高くなるにつれておおむね増加傾向で、小学1年生で約4人に1人、小学6年生では約半数が1.0未満とのことです。

T:小学6年生の約半数が視力1.0未満とは…衝撃的な結果です。今はそんなに視力が良くない子どもが多いのですか。

神様:特に2020年はコロナ禍によって外で遊ぶ時間が減り、部活動なども制限され、巣ごもりによるスマホやテレビの視聴時間の長時間化を招きました。ひょっとしたらその影響もあるのかもしれません。

T:学校現場もデジタル化が進んでいますよね。コロナ禍での遠隔授業だけでなく、教室でもICT機器を用いた授業が積極的に取り入れられています。デジタル化は便利な反面、こういった眼への影響については心配な面もあります。せめて子どもたちの視力は守りたいものですね。

神様:視力1.0未満の子どもが増えていることについて、文部科学省は今年度で全国の小中学生を対象に近視実態調査を実施しています。調査結果によって子どもたちの視力悪化の詳細を明らかにし、視力低下の予防に必要な対策を講じる予定です。

T:調査結果を待ち、対策に注目したいと思います。

神様:冒頭でお話しした通り、今後仮想空間などが盛り上がると、酷使されるのは「眼」です。視覚は人間の五感による知覚のうち8割以上を担っていると言われています。近視が進行すると網膜や脈絡膜へ負荷がかかり「強度近視」の原因ともなります。緑内障や近視性視神経症の発症の恐れもあり、合併症の場合は失明のリスクもあります。眼を大切にしていきたいですね。

T:先のことを考えると、眼の健康、近視予防のニーズは高まっていくかもしれませんね。子どもの視力悪化を予防することについては特に注視していきたいと思います。

(この項終わり。次回12/8「日本半導体産業の復活なるか 世界の”変化の兆し”に注目」掲載予定)

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