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第303話 2022年夏は猛暑の予想 需要が増す熱中症対策

2022.06.01

株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、ホテルのラウンジで投資談義を行っています。


神様:今年の夏は猛暑になりそうですね。気象庁の発表をご覧になりましたか?

T:はい。今年の夏は全国的に平年より高い気温になりそうですね。

神様:気象庁が2月25日に発表した6月から8月の夏の天候の見通しによると、全国的に暖かい空気に覆われやすく、気温は北日本、東日本、西日本で高くなる見通しであるとのことです。地球温暖化の影響等により、地球全体で大気の温度が高くなっていることや、太平洋高気圧が北へ強く張り出すことなど、いくつかの予想される海洋・大気の特徴が挙げられています。

T:そうなると、熱中症への警戒が大切ですね。

神様:今日はそのお話をしましょう。近年の猛暑で特に印象に残っているのは2018年でしょう。この年は記録的な猛暑となり、埼玉県熊谷市、岐阜県美濃市、岐阜県金山市で41度以上の気温が観測されました。覚えていますか?

T:確か、埼玉県熊谷市で史上最高となる41.1度を観測したのがこの年でしたね。

神様:その通りです。埼玉県熊谷市で2018年7月23日に観測された41.1度は、2020年8月に静岡県浜松市で観測された気温とともに観測史上最高の気温となっています。2018年7月の熱中症による死亡者数は1000人を超え、熱中症による救急搬送数が例年より大きく増加したのもこの年です。今年は2018年と同様の事態も考えて警戒する必要があります。

T:政府では昨年4月から「熱中症警戒アラート」の運用をスタートしました。熱中症の警戒が必要な日の前日夕方や当日朝に都道府県単位で発表されるため、テレビやSNSなどの情報をよく確認することも大切ですね。

神様:熱中症警戒アラートは、暑さ指数(WBGT)と呼ばれる湿度、輻射熱、気温の3つの要素をもとに算出された指標を使い、その日の熱中症の危険度を測り、都道府県を通して国民に広く発表されるものです。暑さ指数が28以上になると熱中症患者の発生率が増えるとされています。情報をよく見て、自分だけでなく周囲の高齢者や子どもなど、リスクの高い人たちに声がけすることも大切です。

T:2020年夏に熱中症のお話をしたとき、最も熱中症にかかりやすい場所は住居である( 第215話 熱中症 最もかかりやすい場所は?コロナ禍での対策は? )ことに驚きました。今年も家での過ごし方に注意が必要ですね。

神様:もちろんその通りですが、今年はコロナ禍による外出自粛等の制限がなくなり、仕事等で外出する人が増えることが予想されます。マスクを着けて外出し、気がついたら熱中症になっていたという事態も考えられます。2017年から2021年までの5年間の業種別死傷者数を見ると、建設業、製造業の死者数が多いことがわかります。気温の高い時間帯に外で働く、または工場で作業をするとき、機械などから発する熱がさらに周辺の気温を上げます。風通しの悪い場所では換気もされず、危険な環境になる場合があります。

T:街中のお店では熱中症対策用品が並んでいます。触れた部分がひんやりと冷たく感じるような接触冷感の寝具や、ファンが付いた作業服などの対策グッズ、それから塩分補給の熱中症対策食品など様々です。どんな対策をすることが大切でしょうか?

神様:厚労省では「職場における熱中症予防対策」をウェブ上で公表しています。中でも「職場における熱中症予防対策マニュアル」では、熱中症の症状やどのような点に注意して対策をすれば良いかが細かく記載してあるので、一読すると良いでしょう。熱中症は、高温多湿の環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻することによってかかります。自覚症状がある、なしに関わらず、定期的な水分や塩分の接種は大切です。店頭で販売している熱中症対策食品なども増えていますから、それらを活用するのも良いでしょう。

T:製薬やヘルスケアの関連企業では暑さ対策や脱水症状対策となる商品の開発・販売が数多くあります。暑さ対策は地球規模の課題であり今後この分野はさらに伸びていきそうです。私も、今からしっかりと対策を進めていきたいと思います。

(この項終わり。次回6/8「コロナ禍も影響?少子化でも生徒数が増える高校とは」掲載予定)

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