第31話 新年を“見通す”(その1)
株の神様に株式投資のコツを教えてもらっているTさんは、今年一年を振り返りつつ、来年の見通しを神様に聞くことにしました。
T:今年は、国内では熊本の震災や都知事の誕生、海外ではイギリスのEU離脱、米国大統領選挙等があり、マーケットも変動がありました。来年もいろいろな変化があるのでしょうが、年々不確実というか、何が起こるか見通すことが難しくなるように思われます。
神様:そんな時こそ、これまでのサイクルや経験則も改めて知っておくとよいでしょうね。例えば、あなたは「節分天井、彼岸底」という言葉はご存知ですか?
T:はい。新しい年がスタートし、東京では2月の節分で上昇の第一ラウンドが終了し、そこから3月23日頃のお彼岸まで下落し、第二ラウンドがそこからスタートする。関西では「戒天井、彼岸底」と言い、1月10日の戒さんが天井で、彼岸まで同様の下降局面を迎えるのが、日本独自の季節サイクルとなります。

神様:米国では、「蜜月の100日間」という慣例的なものがあることもご存じですよね?
T:はい、大統領が当選後、あるいは就任後100 日程度は、与野党・メディアともに新大統領に対するあからさまな批判や評価を避けて、むしろ新しい政策推進を援護し、重要法案等が成立することを温かく見守るムードのことですね。
神様:そうですね。今回のトランプ氏にもそれが当てはまるとすると、この春くらいまでは米国マーケットも穏やかな動きとなる可能性が高いと考えられます。
T:なるほど。そうすると、短期的には、そのような例年のサイクルや慣習的なもので見通すことができますね。ただ、中長期的な見通しは難しいな…
神様:あなたは、先程から「見通す」という言葉を何度か仰っていますが、そもそも「見通す」ことが本当に必要なのでしょうか?
T:えっ!それはどういうことでしょう??
(次回につづく)
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