兜のささやき兜のささやき

第33話 酉年は株高?

2017.01.11

株の神様に投資について教えてもらっているTさんは、今年の株式相場について、「見通す」ことよりも、日本の強みを伸ばす企業を「応援する」ことが大事だと、改めて気づかされました。二人の新年の株にまつわる話は、まだ続いているようです。


神様:私は今年の市場の動きを「見通す」ことがそんなに大事ですか?とあなたに問いかけましたが、少し面白いサイクルの話をしましょうか。相場格言に「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ。戌(いぬ)笑う、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずく、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる」というのがあります。

T:今年、2017年は酉年ですから、相場格言に従えば「申酉騒ぐ」と言われ、昨年の申年とともに酉年も株価変動の大きな年となりますね。

神様:そうですね。実は、過去の酉年を見ると株価変動が大きいだけでなく、比較的高い収益があがりました。終戦後に取引所での売買立会が再開された翌年の1950年~2015年の65年間に酉年は5回ありました。これらの年の株価の年間騰落率(日経平均)がどうだったか、あなたはご存知ですか?

T:いいえ。さすがにそこまで調べたことはないです。

神様:上昇した年が4回に対して下落した年が1回で、勝敗は4勝1敗です。年間上昇率では2005年の40.2%が最高で、最低は1993年の2.9%です。過去5回の酉年の年間騰落率の平均は15%の上昇で、十二支の中では5番目に上昇率が高いのが酉年です。ちなみに、上昇率の上位の干支は1番目が辰年28.0%、2番目は子年23.8%、3番目が卯年16.4%、4番目は亥年16.2%です。

T:そういうサイクルでみると、今年は株価の上昇が期待できそうですね。

神様:加えて、2016年まで株価(日経平均)は5年連続上昇となりました。5年連続の上昇は、実は、第二次石油危機直前の1978年からバブル期がピークを迎えた1989年までの12年連続上昇以来の連続上昇です。

T:さらに、トレンドで見ても、日本のマーケットは現在力強い上昇基調の中にあると言ってもいいということでしょうか?

神様:もちろん、サイクルやトレンドはあくまでも参考ですが、「歴史は繰り返す」ということもあります。株価が下がり続けることも上がり続けることもありません。目先の出来事で一喜一憂し、心配したり浮かれたりせず、大局的に株式市場を捉えることは、大切な視点と言えるでしょう。

(この項おわり。次回は1/18に「株と初夢」を掲載予定です)

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