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第48話 シェアリングエコノミーと 株式投資(その1)

2017.04.26

株の神様に投資のポイントを教わっているTさんは、新年度を機に、インターネット等の活用による新たな経済の動きについて神様に聞いてみることにしました。


T:株式投資をするには新しいもの・出来事に対してどん欲に知識を吸収することが必要だと思っていますが、最近だとシェアリングエコノミー、フィンテック、IoTなど色々あります。

神様:シェアリングエコノミーは私も注目している動きです。個人が所有する遊休資産の貸出しを仲介するサービスで、貸主は遊休資産の活用による収入、借主は所有することなく利用ができるというメリットがあります。従来のレンタルサービスとは似て非なるものと言えそうです。

T:シェアリングエコノミーの起点となった米シリコンバレーの例をみると、多くは乗り物やスペース、モノ、ヒト、カネなどをユーザー同士で共有する場を提供するサービスで、共有する対象物の管理をユーザー自身が行う場合が多いようです。自動車を使わない間は使いたい人にシェアしたい「オーナー」と、必要な時に自動車を使いたい「ドライバー」をマッチングするカーシェアサービスが代表的ですよね。

神様:カーシェアの代表的なものはUberですが、UberEATSという新サービスが面白いですね。例えばオフィスワーカーがレストランにお弁当を注文すると、登録している空き時間のある人が、レストランからオフィスまで配達するものです。

T:宿泊分野で不動産のシェアも広がりそうですよね。我が国でも、民泊が可能となり、ホテルの代替としてのスペースのシェアリングエコノミーの拡大も期待できます。

神様:民泊の代表的なプラットフォームのAirbnbは創業からわずか7年で、200万室の部屋が登録され、累計利用者数は6000万人に達しているようです。

T:また、カネ(金融)の分野では、個人がインターネット経由で他の人々や組織に、財源の提供や協力などを行うクラウドファンディングが世界的に注目されており、これもシェアリングエコノミーの一形態と言えますよね。

神様:シェアリングエコノミーの世界市場規模は2025年には現在の20倍以上に当る30兆円を超えるとの見方もあり、今後の株式市場でも大きなテーマとなることはまちがいないでしょう。

T:そうなると、シェアリングエコノミー関連の銘柄は、中長期で見ても有望であり、今、買っておくと良いということでしょうか?

神様:まあまあ、そう慌てないで。私が、シェアリングエコノミーを注目しているのは、我々が立脚している20世紀型の企業をベースとした資本主義自体に大きな変革を促す可能性を秘めているからなのです。

T:ええっー、どういうことですか?

(この項つづく。5/3掲載予定)

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