第492話 ”家族の一員”犬や猫も長寿化 ペットの医療・保険サービスに注目
株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、下町の甘味処で抹茶を飲みながら投資談義を行っています。
神様:今日はペットの話題にしましょう。Tさんはコロナ禍の真っただ中、外出自粛や在宅時間の増加が影響し、犬や猫などのペット人気が広がったのを覚えていますか?
T:そういえば、当時は”空前のペットブーム”が話題になっていましたね。
神様:その影響でペット市場も好調でした。東京商工リサーチの調査によれば、コロナ禍前の2019年、ペット関連商品の売上高は2,233億7,300万円でしたが、2022年には2,906億7,700万円と1.3倍に伸びたことが明らかになっています。
T:その後、ペットブームは落ち着いたように思いますが、現在はどのような状況なのでしょうか?
神様:まず、犬や猫の飼育頭数の変化を見てみましょう。ペットフード協会によると、犬の飼育頭数は2013年には871万頭でしたが、2025年は682万頭となっており、減少傾向です。一方で、猫は2013年の840万頭から2025年に884万頭と増加傾向にあります。また、犬と猫の合計飼育頭数を見ると、やや減少傾向です。
T:犬と猫の飼育頭数の増減傾向が異なるのは面白いですね。
神様:一方で、人間の高齢化と同じように犬や猫も長寿化・高齢化が進んでいます。ペットフード協会によれば、2025年の犬全体の平均寿命は14.82歳でした。2023年の14.62歳から0.2歳伸びています。また、2025年の猫の平均寿命は16.00歳で、こちらも2023年の15.79歳から約0.2歳伸びています。長寿化の要因は、ペットの家族化が進展し医療機関の受診機会が増加していること、予防医療や食事が充実したことなどが考えられています。
T:犬の15歳って、人間で言うと何歳くらいですか?
神様:あくまで目安ですが、環境省が公表している「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」によれば、大型犬の15歳は人間で言えば110歳くらいにあたります。
T:110歳!それは長生きですね。
神様:犬の場合は体の大きさによっても平均寿命は異なります。中型・大型犬の2025年の平均寿命は13.63歳でした。
T:人間で言うと90歳から100歳くらいですか?それでも十分に長生きですよ。
神様:そうですね。ちなみに小型犬・中型犬や猫の15歳は、人間で言うと76歳くらいとされています。
T:76歳という年齢だけを見ると、まだまだ寿命が伸びる余地があるようにも思えますね。
神様:そうかもしれませんね。長寿化が進む一方で、犬や猫の診療費は年を重ねるごとに増えていきます。加齢によって免疫力や体力は衰えていくので、年を重ねるほど動物病院の受診回数も増えますし、診療費もその分増加していくことになります。

T:なるほど。ペットは家族の一員ですからね。少しでも長く生きてもらいたいから、飼い主は治療にも多くの費用をかけます。それは愛情があるからこそでしょう。
神様:おっしゃる通りです。そんな愛する家族に十分な治療を施せるように保険に加入する人も増えています。ペット保険の収入保険料の推移を見ると、2017年度は581億円でしたが、2022年度には1,098億円と2倍近く増加しています。保険の普及率も9.1%から18.6%と大きく上昇しています。近年のペット市場では、ペットの高齢化や家族化を背景に、ペット医療市場や保険市場が拡大していると言えるでしょう。

T:なるほど。全体の飼育頭数は減少傾向でも、食事やペット医療の充実で一頭一頭の健康に生きられる時間が伸びており、ペット医療や保険サービスなどの市場拡大はこれからも続きそうですね。コロナ禍で赤ちゃんだったペットが高齢者になるのは十数年後です。その頃の犬・猫の平均寿命はどのようになっているのかも気になります。今後のペット医療・保険関連企業の活躍が期待されますね。
(この項終わり。次回4/15掲載予定)
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