兜のささやき兜のささやき

第52話 知っていると得する!?株の名前

2017.05.24

株の神様に投資のポイントを教わっているTさんは、家族にもその内容をわかりやすく伝えたところ、奥様のA子さん、高校生の娘Yちゃんや中学生の息子S君、家族みんなが興味を持ち、今では何かと投資の話になります。


A子:(休日に昔のアルバムを見ながら) あなたたちが小さかった頃、本当に可愛かった〜Sくんは言葉が舌足らずで、面白い造語連発だったのよ。例えば、ホチキスのことを『パッチキス』とかね。

Y:なんだか、カワイイじゃない!

A子:まだあるわよ。コレ、わからないわよ、きっと。『コチョ』に『テベリ』どう?

S:え?なにそれ?自分も覚えてない。『コチョ』はお猪口じゃないよねぇ。『テベリ』?手で剥がす何か? 

A子:チョコレートとテレビ

Y:えーー、さっぱりわからなかった!

A子:これさ、商品名として使えないかしら?乙女心をくすぐるチョコレート『コチョ』とかって、ダメか、我ながら冴えない名前(笑)

T:(笑) 名前って、大事だよね。面白いのは、同じ名前でも、地方によっては違った意味になることもある。出張で大阪に行ったとき『たぬきそば』を頼んだら、出てきたおそばの上には油揚げが乗っていた…

S:えっ!それって、『きつねそば』、だよね?

T:関東では油揚げがのったうどん・そばを『きつねうどん・きつねそば』、天かすのせを『たぬきうどん・たぬきそば』と言うけど、大阪では『きつね』と言うと油揚げののったうどんだけを指して、『たぬき』は油揚げの乗ったそばになるんだよ。ちなみに、きつねそばとたぬきうどんは、あまり見かけないらしいよ。

Y:私がTVで観て、びっくりしたのは『はんぺん』。関東ではあの白くてふわふわしたものだけど、中部地方では『さつま揚げ』を指すんだって。

S:僕も九州の『てんぷら』は関東の『さつま揚げ』って聞いたことがある!

T:株でも面白い名前の話があるよ。例えばニッポンセイコウとニホンセイコウ。日本国の日本に、妖精の精までは同じ漢字を使うんだけど、コウの字が違う。1つは工場の工(日本精工)で、もう1つは鉱山の鉱(日本精鉱)なんだ。工場の方(日本精工)がニッポンセイコウで、鉱山の方(日本精鉱)がニホンセイコウなんだけど、どっちがどっちか迷うよね。ニホンセイコウジョ(日本製鋼所)、ニホンセイロウ(日本精蝋)というのもある。

A子:聞いていて、何がなんだか違いもわからない。これもごちゃごちゃするわね。

T:だから、日本精工をコメコウ、日本精鉱をボロコウ、日本製鋼所をアーム、なんて通称があるんだよ!

S:え? そんな別の名前が付いちゃうの?

T:日本精工は、精の米へんからコメ工(コメコウ)。日本精鉱は、アンチモンという金属を採っていたんだけど、その俗称がボロンコウと言って、そこからボロコウ。日本製鋼所のアームは日本製鋼所の創業時の出資者であるアームストロング社が由来だそうだよ。

Y:へぇ~、面白い!

T:他にも、通称で、マリオで有名な任天堂は、その昔、主力商品が花札やトランプだったから『トランプ』。赤いキツネで有名な東洋水産は『マルちゃん』なんていうのもあるよ。

S:それは覚えやすいね!

T:株式の取引では、銘柄名、売り買いのどちらか、株数、売り買いの金額を予め決める指値注文なのか、それとも市場の実勢に価格を任せた成り行き注文なのか、きちんと伝えて注文を出すことが重要なんだ。昔はインターネットなんかなくて、株式の注文が電話だったからこういう通称は、間違い防止、時間短縮にもなるし、一石二鳥だったんだ。

(この項終わり。次回5/31「顧客を掴む企業と主役交代(その1)」掲載予定)

投資・相続のご相談は
いちよし証券へ

全国の店舗にて、お客様の資産運用や相続についてのご相談を受け付けております。
お客様の人生設計に寄り添いながら、最適なご提案を行います。

PAGE TOP
PAGE TOP