兜のささやき兜のささやき

第97話 AIと仕事の未来、そして投資 (その2)

2018.04.04

株の神様の声が聞こえるというTさんは、AI(人工知能)の進展により、将来の子供達の仕事が奪われることを心配していますが、神様から「消える仕事を心配するよりも、お子さん達の関心のある分野で、どんな仕事が残り、どんな仕事が新しく生まれそうか、一緒に考えてみたらどうですか?投資のヒントにもなりますよ」とアドバイスされ、早速、家に帰って高校生の娘Yと中学生の息子S、それに奥様のA子さんと話すことにしました。


T:(神様との会話を紹介しつつ)2人は将来、どんな分野の仕事に興味があるの?

Y:私はアートだな〜。それに英語が好きだから、英語を活かせたらいいなと思っている。

S:ぼくはスポーツ!学校では地理や歴史が好きだけど、 興味があるのは旅行かな。

A子:ふたりで、海外を飛び回る美術商やったらどう?美術に触れながら旅行ができて、英語や地理・歴史の知識を活かせるわよ。スポーツは各地で楽しめばいいし。

T:(笑いながら)まあまあ、結論を急がないで。アートから考えていこうか。『雇用の未来 コンピュータ化によって仕事は失われるのか』を書いたAI研究者のオックスフォード大学マイケル・A・オズボーン准教授は、米国労働省が定めた702の職業のひとつひとつが何%の確率でAIロボットに取って代わられるかを調べたんだけど、アートの分野では、例えば、「振付師」は生き残る可能性が高いとしている。

A子:振付師が生き残るのはいいニュースだわ、私のダンスの先生に教えてあげよう!(笑)。

Y:クリエイティブな仕事よね〜。新しい曲も次々生まれるし、いつも新しい表現を考えなきゃいけないし。動きも自由でダイナミックで。生き残るのはわかる気がする。

A子:しかも、プロのダンサーから、ママみたいな入門者まで、教えられる方も千差万別だから、確かに簡単にはAIには取って代わられないと思う。

Y:でも、私はダンスや音楽じゃなくて、絵が好きだからなぁー。絵だとどういう職業が生き残ったり、新しく生まれたりするんだろう。

S:単純にキレイな絵はAIやロボットの方が早く描くようになりそうだよね。

T:ちなみに、小学校の先生は「生き残る職業」に入っているよ。

Y:だったら、子供に絵を教える先生という仕事は将来もありそうよね。

A子:いろんな子がいるし、きめ細かく教えるのは、簡単には自動化できそうにないわよね。予測不能のやんちゃな子もいるし(笑)

T:心理カウンセラーも生き残る職業に入っている。人の悩みは様々で、悩み相談のコミュニケーションも繊細さが求められるし、時代によって新しい悩みも出てくるからだろうね。

Y:あっ!絵を使ったカウンセラーとか良さそう!人の役にも立つし。

T:それから、ビジネスを起こし広げる経営者やマーケティング責任者も生き残る職業に入っているよ。

A子:絵を使ったカウンセラーがうまくいきそうだったら、そのチェーン店を展開する経営者になるといいのかも!夢が広がるわよね。

S:絵って、平面だけど、3Dプリンターを活用すると立体のアートも簡単にできるようになるのかな。そうすると、3Dのクリエーターみたいな職業も人気になるかもね。

Y:YouTubeじゃないけど、3Dクリエーターが発表するサイトなんかもビジネス化されるかもしれないね。

S:それを見る時は、パソコンのように平面でなく立体的に見られると面白いよね。

T:おー、そういう世界になると、いろんな関連の新しい職業や企業が生まれそうだね。ツールや機器も、それを活用したエンターテイメント面でも。

A子:そういう分野を開拓する企業が、今後良い投資対象になるかもしれないわね。

S:ねえねえ、スポーツの分野でも、どんな仕事が生き残って、どんな仕事が新しく生まれそうか、考えてみようよ。

(この項つづく。4/11掲載予定)

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